コンコルソ・デレガンツァ京都2019にて降臨
さて、クラシックカーイベント、「コンコルソ・デレガンツァ京都2019」へ。
今回で3回目の開催となり、「ペブルビーチ・コンクールデレガンス」や「ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス」を意識したクラシックカーの「エレガンスを競う」コンクールとなります。
そして今年はザガートの創立100周年そしてランボルギーニのヘリテージ部門「ポロストリコ」に焦点が当てられた内容となっていて、「ザガートとランボルギーニ大集合」。
数回に分けてそれら展示車を紹介したいと思いますが、今回はかなり珍しい、トヨタMR-Sをベースにザガートがカスタムした「トヨタ・ザガートVM180」をお届けします。
トヨタVM180ザガートはこんなクルマ
トヨタVM180ザガートの発売は2001年で、(当時の)トヨタモデリスタインターナショナルが企画したもの。
MR-S(1999〜2007)をベースに「ザガート」がその内外装をカスタムし、限定台数は100台。
価格は398〜450万円に設定され、MR-Sの新車価格であった207万円〜240万円に比べるとかなりな高額車両ということになりますね。
2000年よりユーザーより意見を募りデザインが行われたそうですが、Aピラーとガラス類、ドアミラー、ドアハンドル以外はすべて専用設計。
エンジンはMR-Sの145馬力から(給排気系の見直しで)160馬力へと向上している、とのこと。
フロントはザガートらしい流線型を持つことがわかりますね。
発売時のグレードは「5MT」「5速シーケンシャル」、そしてそれぞれに「標準」と「ラグジュアリー」が設定されて合計4種。
ボディカラーはこのシルバーそしてレッドの二色のみ。
なお、トヨタとザガートという組み合わせは意外なように思われますが、2006年には「ハリアー・ザガート(493~571万円)」も発売されています。
フロントフードにはザガートらしい円をモチーフにした意匠。
ルーフはソフトトップゆえ、もちろんザガートの「ダブルバブル」はナシ。
テールランプはヘッドランプ同様にベゼル付き。
全長、全幅はMR-Sに比較して拡大している、と言われます。
なおMR-Sはボディパネルそのものが「フレームに貼り付けられて」いる構造を採用していて交換が容易であり、トヨタはMR-S発売当時、外装の「着せ替えキット」を発売する計画を持っていたようですね(ダイハツ・コペンと同じ)。
そういった構造にも助けられ、このトヨタVM180ザガートが実現したのかもしれません。
他の画像はFacebookのアルバム「Toyota VM180 Zagato」に保存中。
ザガートはこんな会社
なおザガート(現SZデザイン)は1919年イタリア・ミラノにて創業。
ピニンファリーナやジウジアーロ、ベルトーネと同じく「カロッツェリア」という分類になりますが、航空機の機体製造を請け負っていたこともあり、早くから空力を考慮したデザインを行っていたことが特徴とされています。
ピニンファリーナのように「フェラーリとガッツリ」という感じでもなく、イタリア国外においても幅広く作品を提供しており、その相手先/コラボレーション先はアストンマーティン、マセラティ、アルファロメオ、ランチア、アバルト、フィアット、ベントレー、ランボルギーニ、はてはアフリカの私企業やバイクのMVアグスタまで。
デザイン的には屋根がポッコリ盛り上がった(時にはリアウインドウまで)”ダブルバブルルーフ”がその特徴となっています。
最近だと「ザガート・ヴィジョン・グランツーリスモ」が公開されて話題となっていますね。