| 新型スバルBRZは「予想以上」のクルマだった |
ここまでのこだわりを見せるクルマは近年では少なくなっている
さて、新型スバルBRZを見にスバルディーラーへ。
最寄りのスバルディーラーがリニューアルされた後はじめての訪問ですが、ディーラーの雰囲気が一新され、営業さんも若いイケメン揃いとなっていて、以前と大きく雰囲気が変わっている模様。
おまけに、椅子に座るときにはフレンチレストランのように「椅子を引いてくれて、腰を下ろすのと同時に椅子を差し入れてくれる」という心遣いも見せてくれ、「最近のスバルはここまで変わったのか・・・」と驚かれます。
ちなみにディーラーのパーキングには6台ほど駐車が可能なのですが、駐車場に停まっていたのはすべてスバル車だったのにも驚かされ、「やはりスバルの顧客は忠誠心が高い」と改めて思った次第です。
新型スバルBRZはこんなクルマ
そこで本日の目当ての新型スバルBRZ。
グレードは上位のS、ボディカラーはクリスタルブラック・シリカ。
新型スバルBRZのプラットフォームは先代からのキャリーオーバー、しかし搭載されるエンジンは2.4リッターへと排気量がアップし出力は235馬力へ。
トランスミッションは6速ATもしくは6速マニュアル・トランスミッション、駆動輪は後輪のみで、トルセンLSDを搭載しています。
サスペンション形式はフロントがストラット、リアにはダブルウィッシュボーンを採用し、ブレーキはフロント16インチ/リア15インチ。
ボデイサイズは全長4265ミリ×全幅1775×全高1310ミリ、ホイールベースは2575ミリ、車体重量は1480kg〜1510kgという数字を持っています。
新型スバルBRZは非常に良く出来たクルマだった
全体的な印象としては「文句なしにカッコイイ」というもの。
近年の国産車としては珠玉の出来だと考えていますが、サイドシルスポイラーやダックテール形状などはトヨタの意見が反映されているんじゃないかと思える部分で、レクサスISとの高い共通性が感じられます(そしてスバルの他のクルマとは共通していないので、やはりトヨタ側の要望を取り入れた部分なんじゃないかと思う)。
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ちなみに新型スバルBRZで一番気に入っているのがこのダックテール状リアエンド。
ちなみにこのダックテール式リアスポイラーは(製造工程上の理由もあるかと思いますが)別体パーツとなっていて、交換が可能となっています(より大きなものへと交換したり、別形状のパーツへの対応が可能)。
リアフェンダーはかなりマッスルという印象。
FRらしい、リアを盛り上げた形状を持っています。
ちなみにタイヤはかなり外に出ていて、これもまた日本車ではかなり珍しいと思います。
リアフェンダー後ろには車検対応用の小さなフラップが取り付けられていますが、これもよく輸入車で見られるような「法規対応のために、とりあえず貼り付けてみた」だけではなく、ちゃんと車体や周辺のデザインとマッチし、しっかりインテグレートされた形状を持っています。
ボディカラーがブラック、しかも影になっている部分なのでうまく写らなかったのが残念ですが、給油口のフラップ(フューエルリッドカバー)もボディにマッチしたデザインを持っていて、「車体が丸っこいのに給油口フラップが四角」「その逆」のようなこともなく、細部までよく考えられているなあ、という印象。
テールランプは3D形状を持ち、左右に出っ張ることで車体をワイドに見せるほか、擬似的に「ロングテール化」させることで空力的な効果も狙っている模様(横にはエアロスタビライジングフィンがある)。
リアバンパーサイドも極力後ろまで引っ張られ、これもやはりロングテール化を狙ったところだと思われます。
テールパイプはかなり太く、そしてエンド部の形状は「切りっぱなし」ではなく3次元的で、やはり高い品質を感じさせるところ。
リアディフューザーも装備し、フロアはフラット構造を採用しています(マフラーのサイレンサー部分もフラット構造の一部を担っている)。
そしてダックテールスポイラーの次に気に入っているのがフロントの「ツノみたいな出っ張り」。
フロントリップ、そしてグリル内ルーバー似この形状が採用されていて、アグレッシブな印象を与え、加えて3次元的な形状を持っており、デザイン品質の高さも感じさせるパーツでもありますね。
ヘッドライト内部も高級感があり・・・。
フロントバンパーダクトには空力テクスチャ(ボルテックスジェネレーターの一種)が用いられています。
このパーツはやほかの樹脂パーツをチタンカラーにペイントしたりするとさらに格好良くなりそうだ、と思ったり。
そしてフロントエアアウトレットも新型BRZの特徴の一つで、ちゃんと「貫通」することでホイールハウス内のエアを抜き、さらにはボディサイドへと流れる空気をも整えます。
ちなみにこの部分もパネル単位で交換ができ、「カスタム対応」となっています。
新型スバルBRZのインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型スバルBRZのインテリア。
ブラック基調、そしてアクセントはレッドです。
シートはパーフォレイト(穴あき)仕上げ、そして穴の奥には「シルバー」が覗きます。
なお、このシルバーはレッドとともにBRZのインテリアを引き立たていて、随所にマットシルバーが用いられています。
このスウェード調素材はドアパネルにも使用されており、高級感そしてスポーティーさを演出しているようですね。
ステアリングホイールはスムースレザー巻き、そしてレッドステッチ入り(レッドのセンターマークが入っていれば完璧だった)。
レッドステッチはパーキングブレーキレバーのブーツ、シフトブーツにも採用されています。
ダッシュボードは水平基調。
ちなみにダッシュボード上のスピーカーグリルも3D形状を持っていて、細部に至るまでのこだわりが反映されています。
エアコン吹出口は大きくダイナミックな形状。
スイッチ類も大型化しているように感じますが、これらは「レーシンググローブを着用しても操作ができるように」という配慮なのかもしれません。
このエアコンの温度表示部、メーターパネルの表示ともに非常に見やすく、「情報の読み取りやすさ」にも配慮しているようですね。
新型スバルBRZを見てこう思う
新型スバルBRZは全体的に見て非常にデザイン性に優れており、しかも細かいところにまで配慮がなされているように思います。
実際に「使う」ことを考えた内装スイッチのサイズやレイアウト、走行中における情報の読み取りやすさまでも考えられ、つまりは「機能先行でもデザイン先行でもなく、機能とデザインがぴったりバランスしている」というクルマ。
もちろんそれは外装でも同じことで、ひとつひとつのデザインに意味があり、機能を視覚的に表現しているように感じます。
加えてオーナーのスキル向上とともにパーツを交換したりという楽しみにも対応していて、先代の良いところをすべて受け継ぎ、さらに進化させてきたモデルチェンジだと考えて良く(先代BRZに対し、デザインにしろ機能にしろ、すべての面で”ひと手間加えた”ように感じる)、クルマが好きな人たちが集まり、意見交換しながら作ったんだろうということが直感的ににわかる「本当にいいクルマ」だと思います。
このほかの画像はFacebookのアルバム「新型スバルBRZ(75枚)」に公開中。
新型スバルBRZを見てきた際の動画はこちら
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