
| 疑似MTは「ガジェット」の域を通り超えて必須装備になるかもしれない |
記事のポイント(3行まとめ)
- 3ペダルの復活: クラッチペダル、Hパターンシフト、さらには「エンスト」のような挙動までシミュレートするEV専用システム
- 安全性へのこだわり: クラッチを踏まないと起動しない「急発進抑制装置(ジャックラビット・スタート抑制)」を特許に盛り込み、MTの作法を完全再現
- STIモデルに搭載か: 2026年に登場予定の新型EV「アンチャーテッド」や、将来のSTI電動モデルへの採用に期待。
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スバルの特許は他社に比べて「マニアック」
「電気自動車になっても、左足と左手(あるいは右手)で車を操りたい」。
そんなコアなスバルファン(スバリスタ)の願いが、現実のものになろうとしています。
というのも今回、スバルが米国特許商標庁(USPTO)に申請した最新特から「疑似(フェイク)MT」を検討していることが明らかになったためで、しかしスバルの場合は「パドル」「シフトレバーだけ」ではなく、「クラッチペダル」を備えることで、よりアナログで没入感のある体験を追求していることが明らかに。
おおまかな内容としては、EV(電気自動車)やハイブリッド車に「擬似的なマニュアル・トランスミッション(MT)」を搭載するというお馴染みのものではありますが、その詳細を見てみましょう。
スバル流「擬似MT」の仕組み
このシステムは、物理的なギアボックスやクラッチ板を持たず、すべて「センサー」と「ソフトウェア」で制御されます。
本物以上に「MTらしい」こだわり
- Hパターン・シフター: センサーがシフト位置を検知し、選択された「ギア」に応じたトルクをモーターが発生
- アクティブ・クラッチペダル: クラッチの繋ぎ具合によってトルク伝達を変化させ、未熟な操作をすれば「ガクガク」とした挙動(ノッキング)さえ再現
- 起動時の作法: 特許には「ジャックラビット・スタート抑制装置」が記載されており、クラッチペダルを奥まで踏み込まないと車両が起動しないという、MT車独自の安全手順がデフォルト設定されている
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車種概要・スペック:どのモデルに載るのか?
現在、スバルのEVラインナップは「ソルテラ」に加え、2026年に「アンチャーテッド」「E-アウトバック」といった新型車が登場する予定です。
しかしソルテラやアンチャーテッド、E-アウトバックにこの「疑似MT」が採用されるとは考えにくく(購買層とクルマのキャラクターが一致せず、この機能の搭載によって車両価格が高くなることを消費者は許容しないだろう。しかしパドルによる擬似シフト位は搭載されるかもしれない)、よって最有力候補化となるのは「パフォーマンス E STI コンセプト」。
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搭載が期待される次世代モデル
| モデル名 | 登場時期(予測) | 特徴 |
| WRX STI Sport♯(プロトタイプ) | 2026年1月公開 | 東京オートサロンで披露。2.4Lターボ+6MT。 |
| Performance-E STI Concept | 2026年以降 | STIの名を冠した次世代スポーツEV。擬似MTの筆頭候補。 |
| 新型 EV「アンチャーテッド」 | 2026年春以降 | 最大338馬力のツインモーター搭載。スポーツグレードへの設定に期待。 |
Image:Subaru
市場での位置付け:トヨタとの強力なタッグ
実は、トヨタも数年前から「レクサス UX」の試作車をもって全く同じような「3ペダルEV」のテストを行っており、そしてスバルとトヨタはEV開発において密接な協力関係にあるため、この「擬似MT」ユニットは両社で共有される可能性が極めて高いと言えます。
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豊田章男会長「すでにGRにて疑似MT搭載の電気自動車をテストしている。エンジン音も再現したし、隣に乗る人はこれがEVだと気づかないはずだ」
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ただしこの技術をトヨタが開発し、トヨタが特許として登録した後に「スバルが借り受ける」のではなく、スバルが独自に特許を出願したというのは特筆に値するところ。※トヨタは同様の特許を約4年前に出願している
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現時点ではこれの意味するところはわかりませんが、スバルが「アイサイト(EyeSight)」との融合や「STIらしい味付け」を担当することで、単なるギミックではない、実用性と楽しさを兼ね備えた「新時代のMT」が誕生しようとしているのかもしれません。
結論
「EVは無機質でつまらない」という評価を、スバルはエンジニアリングの力で覆そうとしています。
今回申請された特許は、単にギアを変える”フリ”をするものではなく、クラッチを踏む重み、ギアを叩き込む感触、そして操作をミスした時の気まずさまでをも再現する、「不便を楽しむためのハイテク」です。
2026年、スバルの電動化第2章が始まることとなりますが、その時、ぼくらの左足には再び、走りの喜びを伝えるペダルが用意されているのかもしれません。
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参照:CARBUZZ
















