| 生産されるのはわずか9台のみ |
アストンマーティンが超音速旅客機「コンコルド」とのコラボレーションによるスペシャルモデル、アストンマーティンDBS スーパーレッジェーラ・コンコルド(Aston martin DBS Superleggera Concorde)」を発表。
コンコルドはイギリスとフランスとの共同開発による旅客機で、運用するのは両国のフラッグキャリアであるブリティッシュ・エアウェイズ、エールフランスの2社のみ。
高度6万フィートをマッハ2.04という速度で飛行しますが、運用コストが異常に高価であること、騒音(ソニックブーム)が大きなことを理由に「営業」飛行からは2003年をもって退役しています(生産台数は20機のみ)。
なお、コンコルドはパリ~ニューヨーク間を(当時)2時間59分で飛行し、これは最新鋭機のボーイング787の5時間13分に比較しても相当に速い数字。
飛行するのは「成層圏」で、村上龍のエッセイによると「地球が丸いのを確認できる高さ」だそうです。
画像でもわかるとおり機体はかなり小さく、乗員はわずか100名のみとなり、運用コストの高さを反映してかロンドン~ニューヨーク間の料金は350~400万円くらいであった、と言われています。
アストンマーティンDBS スーパーレッジェーラ・コンコルドはこういった仕様を持っている
今回のアストンマーティンDBS スーパーレッジェーラ・コンコルドは、アストンマーティンの正規ディーラー、アストンマーティン・ブリストル」のオーダーによって製作されたもの。
もちろん実際の製作を担当するのはアストンマーティンのパーソナリゼーション部門「Q」ということになります。
なお、アストンマーティンはこれまでにも「ヴァンキッシュSレッドアロー・エディション」「ヴァンテージV12スピットファイア」を発表したことがあり、新型SUV「DBX」を製造する工場は英国空軍からの払い下げ、そして「ヴァルカン」もイギリスの爆撃機にちなむネーミング。
つまりは航空機に縁があるブランド、ということにもなりますね(”ヴァルキリー”も一応戦闘機か・・・)。※アストンマーティンはその例に漏れるが、ブガッティ、ロールスロイス、ホンダ、スバルなど、自動車メーカーが航空機のエンジンやパーツを作っていた/作っている例も多い
限定台数はわずか「10台」で、コンコルド同様にホワイトの車体にレッド、ブルーのアクセント入り。
なお、この「レッドとブルー」はユニオンジャックを模しているほか、ルーフサイドにも用いられています。
アストンマーティンのウイングエンブレムもユニオンジャック風ですね。
カーボンファイバー製ルーフにはコンコルドのグラフィック。
搭載されるエンジンは標準モデルと変わらず5.2リッタ0V12ツインターボ、出力は725馬力。
0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は340km/hとアナウンスされています。
サイドブレードは「コンコルド風」。
この部分の形状を変更する例は非常にめずらしいかも。
リアウイング、リアディフューザーにもユニオンジャック。
アストンマーティンDBS スーパーレッジェーラ・コンコルドのインテリアはこうなっている
そしてDBS スーパーレッジェーラ・コンコルドのインテリアも当然ながら特別製。
ルーフ内張りにはコンコルドの図柄、そしてソニックブームを模したグラフィック。
メーター表示も「専用」となる模様。
ちなみにパドルはコンコルドのコンプレッサーブレードから削り出されたチタン製。
サイドシルにも特別製のプレートつき。
フロアマットも専用品となり、シートベルトのバックルも「アルミ削り出し」が採用される、とのこと。
サンバイザー裏にはコンコルドの飛行高度、飛行速度を示す数字。
車内各部のあちこちにコンコルドをモチーフにしたパーツが採用。
こうやって見ると、アストンマーティンDBS スーパーレッジェーラ・コンコルドは、これまでに製造されたほかのスペシャルエディションに比較しても「特別な」仕様を持つ部分が多く、相当に価値の高い限定車と言えそうです。
なお、売上金の一部は非営利団体に寄付される、とのこと。
VIA:Aston Martin