| 外観や構造だけではなく、そのリアルな挙動の再現にも注意が払われている |
このシミュレーターによってどれくらいの成果をあげることができるのかは要注目
さて、いきなりコロナウイルス感染が発覚してF1開幕戦を欠場したばかりか、第二戦であるサウジアラビアGPへの出場も危ぶまれているセバスチャン・ベッテル。
そして今回話題になっているのはコロナウイルスのことでもなく、その頭髪のことでもなく「レーシングシミュレーター」。
これは本物のF1マシン(昨年のAMR21の開発車両)を使用して作られたもので、ベッテルが自宅にいる際にトレーニングできるように(アストンマーティンによって)作られたものなのだそう。
その名は「ハニー・ライダー」
なお、このシミュレーターを作ることになったのは昨年のサウジアラビアGP。
サウジアラビアGPは新しいコースにて行われることとなっていますが、事前にどれだけコースに慣れているかがレース運びにとって重要であり、しかしセバスチャン・ベッテルは自身のチームのシミュレーターで十分なトレーニングを積むことができず、であれば自宅でも練習ができるように、ということで作られたのがこのシミュレーターだと報じられています。
よって、このレーシングシミュレーターはお遊び用ではなくリアルさに重点が置かれており、セバスチャン・ベッテルが2021年から使用している特注のシート、ヘッドレスト、シートベルトが装着され、AMR21のウイングミラーやハロも取り付けられて「本番と同じ」環境を作り出しているとのこと。
ちなみにセバスチャン・ベッテルは自身がドライブするF1マシンに(ときに形容詞付きの)女性の名を(ニックネームとして)つけることがあり、これまでには「キンキー・カイリー(変態カイリー)」「ルーシャス・リズ(官能的なリズ)」といったものも。※なぜかフェラーリ時代には形容詞がついていない
そして今回のシミュレーターには「ハニー・ライダー」というニックネームが与えられているのですが、これはジェームズ・ボンド映画シリーズ「007 ドクター・ノオ」に登場したボンドガールの名と同一で、もちろんアストンマーティン=007というところから着想を得たようですね。
さらには上述のようなパーツだけではなくシミュレーターのベースフレームや3画面のセットアップにもアストンマーティンF1チームの技術が生かされているといい、体感上でも可能な限りリアルになるよう考えられているもよう。
なお、リアルさを追求するにあたり、アストンマーティンは、ステアリングホイールのフィードバックシステム、F1マシンのペダルのキャリブレーションをプロシムに依頼することになり、さらには設計、テスト、トラブルシューティングにも多くの時間を要し、製造まで含めると完成までに数カ月を要したと言われます。
多くのF1ドライバーが自宅にシミュレーターを持っているものの、本物のF1マシンのパーツを使い、ビジュアル面をこれほどまでに再現したものは他にはないとされ、このあたりは「さすがベッテル」といったところですね。
そしてこのレーシングシミュレーターについては、重量や消費電力も相当なものだと思われ、そもそも搬入するのにも大きな間口が必要なので、やはりベッテルクラスの資金力があり、それなりの自宅に住んでいないと設置することは難しいんだろうな、と思います。
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参照:The Drive