| フォルクスワーゲングループは他社からの人材獲得ではなく「生え抜き」を好むようである |
さらにはエンジニアの経験を持つ人物を重視しているようだ
さて、先代CEOであるエイドリアン・ホールマーク氏が2024年3月に退任したのち「空席」であったベントレーの最高経営責任者の座。※同氏はアストンマーティンCEOへと着任している
今回正式にベントレーより「フランク=ステファン・ヴァリザー氏が2024年7月1日付で同社の新会長兼CEOに就任する」という発表がなされることに。
ちなみにこのフランク=ステファン・ヴァリザー氏は過去30年間の大半を(ベントレーと同じフォルクスワーゲングループに属する)ポルシェで過ごしてきた高位幹部であり、エンジニア畑出身の人物です。
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フランク=ステファン・ヴァリザー氏はこんな人物
フランク=ステファン・ヴァリザー氏は燃焼エンジンと技術を専門とする機械工学を学んだのち、1995年にポルシェに入社しており、それ以来ずっとポルシェに留まり続け、エンジニアリングチームの重要なメンバーにまで上り詰めています。
同氏の最大の功績の1つは、マクラーレンP1やラ・フェラーリと並んで電動ハイパーカー「御三家」の一員として知られているポルシェ918スパイダーの総合プロジェクトリーダーを務めたことで、その後2019年、フランク=ステファン・ヴァリザー氏は911と718ケイマン/ボクスターの製品ライン管理者を引き継ぎ、2022年からはポルシェの車両開発全般を担当していたわけですね。
フランク=ステファン・ヴァリザー氏のLinkedInプロフィールをざっと見てみると、彼が真の自動車マニアであることがよくわかり、彼の短い経歴には現在、「自動車マン兼マネージャー、心と経験によるレーサー。自然吸気、高回転エンジン、シフトレバーに夢中」と書かれています。
つまりフランク=ステファン・ヴァリザー氏は経験豊富なマネージャー兼エンジニアでもありますが、ベントレーはつい先日「完全に電動化へと移行することを遅らせる」とも発表しており、つまりガソリンエンジンの延命が公式に言及されていて、このタイミングで「内燃機関(とハイブリッドパワートレーン)の専門家」である同氏がベントレーCEOの座に就くということは、同社がしばらくはガソリンエンジンへと再注力を行うという意向を示唆しているのかもしれません。
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フランク=ステファン・ヴァリザー
私はこの仕事に非常に敬意を持って取り組んでおり、ここ数年間素晴らしい業績を上げてきたクルー(ベントレー本社)のチームに加わることを楽しみにしています。自動車産業の継続的な変革はベントレーにとっても大きな課題であり、チームとともにその課題を引き受けることができてうれしく思います。ベントレーは今後も高級車セグメントの基準を設定し続けると確信しています。
アウディCEO、そしてアウディ、ランボルギーニ、ベントレー、ドゥカティを担当する取締役会長のゲルノット・デルナー氏はのコメントは以下のとおり。
高級車セグメントにおける卓越した技術的専門知識と経験を持つヴァリザーは、ベントレーを電動化の未来へと導くでしょう。加えて彼の高級車セグメントにおける長年の経験と知識は、クルーのブランドにとって非常に貴重なものとなるに違いありません。
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参照:Bentley