| パーツ製造に1000時間、組付けには300時間 |
マクラーレンはそのハイパーカー「セナ」をジュネーブ・モーターショーにて一般公開しますが、これまでに画像や動画が公開された「オレンジ」や「グレー(ブルー?)」ではなく、新オプション「カーボンテーマ」を装着した個体を用意。
これは5台限定で製造されるもので、もちろんマクラーレンのカスタム部門「MSO」によるものとなっています。
マクラーレン・セナ「カーボンテーマ」の外観を見てみよう
このカーボンテーマは見ての通り「ヴィジブル・カーボン(カーボンの柄が見える)が特徴で、67ものカーボンパーツ、製造にかかる時間は労働時間にして1000時間(ただしこれを複数の技術者が分担して作ることになるので、実際に製造にかかる時間はこれよりも短い)。
これにイエローとグリーンという、「ようやくアイルトン・セナらしい」からーが用いられていますが、これまでブラジルっぽいカラーリングを用いたセナを公開してこなかったのは、今回のカーボン・テーマのために「このカラーリングをとっておいた」からなのかもしれません。
ちなみにこの「カーボン・テーマ」を選ぶと、セナの一つの特徴でもある「ドアに設けられたガラス窓」がカーボンにて覆われるようですね。
なお、このイエローとグリーンのアクセント付与にはさらに250時間、カーボンパーツの組み付けには300時間を要する、とのこと。
マクラーレン・セナ「カーボンテーマ」のインテリアはこんな感じ
もちろんインテリアもカーボンだらけとなっており、ただし外装とは異なってマット仕上げ。
これはおそらく「傷」が目立たないようにという配慮だと思いますが、逆に「摩擦」でテカってくるのではという心配も(もちろん、この車を購入する人はそこまで”乗らない”と思うので心配は杞憂に終わりそうですが)。
加えてドアのダンパーはグリーン、ステアリングホイールのセンターマークはイエローとされるなど内装においても「ブラジル国旗」を模したカラーリングが用いられています。
この「カーボンテーマ」を選ぶとヘッドレストやリアウイングのエンドプレートにセナの「S」マークが装備され、そのオプション価格はおよそ4400万円。
ブガッティ・シロン、ランボルギーニ・チェンテナリオ、マクラーレンP1にもこの「ヴィジブル・カーボン(エクスポーズド・カーボンとも)」がオプションとして用意され、やはり価格は2500-3500万円ほどとなっているので、相当に高価なカスタムだと言えそう。
なお、このヴィジブル・カーボンの費用が高価なのは「カーボンだから」というだけではなく、「見た目を美しく仕上げないといけないから」。
カーボンの織り目の向きを合わせたり、歪みや継ぎ目を見せないようにしたりという「手間」がコストとしてかかってくることになり、しかし「上から色を塗る」ことが前提だと、継ぎ目や歪みがあったとしてもそれらは隠れてしまうため、ヴィジブルカーボンほど高くはならない、ということに。
言うなればヴィジブル・カーボンは素材としてのコストに「芸術品のように仕上げる」ための人件費が乗っている、と考えて良さそう。
マクラーレンによると、セナの購入者はすべて「MSOによって車両を自分仕様にカスタマイズ」する計画だとされ、販売されるセナすべてが異なる仕様を持つことになりそうですね。
加えて今回、標準の「9スポーク」に対してオプションで「7スポーク」を追加しており、これは標準ホイールに比べて10%軽量、とのこと(カラーはダイヤモンドカットかブラック、ナットはレッドとブルーを選択可能)。
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