| 「終りが見えている」クルマを発売しなくてはならない自動車メーカーの心中は察して余りある |
やはり無理やりEVへと移行するのには無駄を感じる
さて、アウディはすでにガソリン/ディーゼルエンジンの開発を終了させたことを認めていますが、今回「新型A4には、最新の、そして最後の」ガソリン/ディーゼルエンジンが搭載されることになることが判明。
これはアウディにて技術開発責任者を務めるオリバー・ホフマン氏の言として、次期A4は(現行のエンジン縦置き)MLBプラットフォームにこだわるということ(コストダウンのためにエンジン横置きのMQBに移行するという噂もあった)とあわせて伝えられています。
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アウディがガソリンエンジン車を「新規に」発売するのは2026年で最後
そしてアウディはここ最近、重要な発表をいくつか行っていて、まずは「2026年以降、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンを搭載したクルマの発売を行わない」という事実。
2025年に発売されるクルマたちが、アウディにとって「最後のガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンを搭載した新車」ということになりますが、これらは2025年から2033年まで販売される予定だと言われます。
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おそらくA4そしてA6はこれら「2025年までに発売されるガソリン車」に含まれることになると思われますが、オリバー・ホフマン氏は、この新しいガソリンエンジンとディーゼルエンジンは「これまでに発売した中で最高のものになる」とも述べており、「規制を満たすために、さらに進んだエレクトリック化を行う可能性」も示唆しています。
つまり48ボルトのマイルドハイブリッドシステムのアップグレード版が搭載され、プラグインハイブリッドモデルではより大きなバッテリーパックが搭載されることになりそうですが、これらは「2026年以降に発売される、もしくはそれまでに発売されたEVとともに」併売されることになりそうですね。
アウディは内外装のデザインも路線変更
そしてアウディはここ最近、一連の「スフィア」コンセプトを発表していますが、これらは「次世代アウディのデザイン」を示唆しているといい、そのエクステリアを見ると、現在の「シャープでエッジの立った」デザインから「なめらかで流れるような」表面を持つデザインに。
これは大きなデザイン的シフトだとも考えられ、新型A4やA6がこういったデザインを採用する可能性もありそうです(もしくは、このスフィア系デザインはEVのみに用いられるのかも)。
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そしてアウディはインテリアについてもこれまでの方向性を変更し、「フルデジタル」化によって物理的なスイッチを残すとしていたものの、最近では「物理スイッチを残す」とも。
これはアウディのインテリアデザイナー、マクシミリアン・ナウカ氏が語ったもので、「未来を見据えるとき、常に過去を振り返る必要があります。アウディのインテリアは、かつてボタンを押したり切り替えたりするときの触感など、使う喜びで知られていました。これはまさに私たちが自動車に復活させたいと思っていたもので、高価な時計のようなものだとも考えており、将来的にも物理的な操作ができるようになることは間違いありません」とのこと。
このコメントはなかなかに興味深く、アウディは「高級機械式腕時計のように」趣味性の高いインテリアを目指そうとしている、とも捉えることができますね。
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参照:Auto Express