| アウディが「未来的な」コンセプトカーをインターンとともに作成 |
いずれも常人には思いつかないアイデアや機構を内蔵している
さて、アウディがインターンシップを活用していくつか面白いデザインプロジェクトを展開していたと見え、ここ最近になってその情報が「解禁」されたもよう。
なお、インターンシップ下におけるデザインについては各社もしくはプロジェクトごとに一定の「守秘義務期間」があるようで、しかしそれが明けると各デザイナーが(今回のように)作品を公開することになるみたいですね。
今回はまず3名のデザイナーが魅力的な作品を公開しており、ここでその内容を見てみましょう。
アウディG-FORCE 2030
まずはLiu氏によるアウディG-FORCE 2030。
これは未来のエレクトリックレーシングカーをイメージしたもので、グランツーリスモへの収録も想定された作品でもあり、キーワードとしては「エアロダイナミクス」。
まずはこんな感じでパッケージングを決め・・・。
その形状をデザインしてゆきますが、エアロパーツは可変式。
現在多くのモータースポーツではアクティブエアロが認められていませんが、今後さらに「効率」が重視されるようになり、その成果を市販車へと還元してゆくことが強く求められるようになると、こういった可変エアロパーツが認可される方向へと動いてゆくのかもしれませんね(アウディやメルセデス・ベンツはエアロパーツどころか、車体が変形するレベルの構造にて空力効率を追求したコンセプトカーを発表している)。
なお、フロントの雰囲気はアウディの公式コンセプトカー、PB18 e-tron(AI:race)の面影も感じさせます。
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そして最終デザイン案がこちら。
前面投影面積が極端に小さく、車体そのものもかなりコンパクト。
車体後部は空気がスパっと剥離できそうな形状を持っています。
アウディ「Symbiote」
そしてこちらもアウディのインターンシップ中にEuno Kim氏が製作した「Symbiote」。
考え方としてはかなり奇抜で、モーターと車輪(2輪)が一体化した「POT」と呼ばれるエレクトリックモジュールの提案で、このPOTを様々な車体に合体させることで、複数のボディ形状や用途に対応することを意図しています。
POTは横から見るとこう。
セグウェイのように自立できるようですね。
そしてPOTを合体させた車両がこちら(画像の左の方にPOTがドッキングしている)。
なお、一つの車両に一つのPOTと決まっているわけではなく、複数のPOTを取り付けるケースも。
ちなみにドッキングシークエンスは「自動」にて行われ、車両とPOT側との双方向通信により、車両の形状にあわせた角度へとPOTが傾き、ガッチリとドッキングするようですね。
そしてドッキングが開始されると・・・。
車両とPOTとがシンクロを開始し、その過程ではルーフが波のようにうごめくというアクションも(ぼくはこういったSF的なクルマが大好きだ)。
AUDI AI:CLIMBING
そして最後はとびっきり奇抜なアウディAI:クライミング。
これはロッククライマーのためのクルマというかデバイスで、「走行モード」「クライミングモード(クライマーをサポート)」「レストモード(テント代わりになる)」という3つのモードを備えます。
やはり特筆すべきは「クライミングモード」で、自身よりも上にアンカーが打たれていることが条件になるものの、クライマーが万一落下しそうになるとロープを巻き取って安全を確保するというもの。
こんな感じで車体を壁面近くに駐車して使用します。
そしてレストモードだと、車体の一部が分離して飛行して壁面にアンカーを打ち込んでその一部を固定し、そこから吊り下げ式のテントを展開することができるという機能を持っています。
こんな感じでテントが出てくることになりますが、自身でテントを運んだり設営する手間がなくなり、クライマーにとってはかなりありがたい装備だと言えそうですね。
車体デザインそのものはこんな感じ。
アウディは過去に「AI:Trail」なる探索用のコンセプトカーを発表しており、このAI:CLIMBERもそれに近いコンセプトを持っているように思います。
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参照:Liu, euno kim, Xiqiao Wang