| V8エンジンは直6+プラグインハイブリッドに取って代わられることに |
BMWが「V12エンジン」「V8ツインターボエンジン」「直6クワッドターボディーゼルエンジン」「3気筒ディーゼルエンジン」の廃止について言及。
これはBMWの研究開発部門、クラウス・フローリッヒ氏がAuto News Europeへと語ったもので、まずV12エンジンについては「年間数千基しか生産しないのに対し、年々厳しくなる規制に対応するためのコストが高くなりすぎ、生産を正当化できず、V12エンジンに生き残る道はない」。
なお、今回「いつ廃止するのか」については語られていないものの、以前の報道だと2023年まではV12エンジンを継続すると言われていて、しかし今回この話が出てきたことで「その時期が早くなる可能性も」。
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BMWは2017年以降、強くコストを意識し始めた
そして6気筒ディーゼルエンジン(クアッドターボ)はあまりに製造コストが高価であり構造が複雑であるため「終了させる」とし、こちらは理由が不明ながらも1.5リッターディーゼルエンジンについても「終了」。
なお、BMWはプラットフォームについても「コストが高い」ものについては順次統廃合を進めていて、2017年後半辺りから急に「コストコスト」と言い出したように思います(同時期に、日本におけるグレードやオプション、ボディカラーの選択肢も狭くなり、つまり売れるものに集約し、売れないものはバンバン切るようになっている)。
加えて上述のクラウス・フローリッヒ氏は「現在、高出力を可能にする直6+プラグインハイブリッドシステムを持っており、その状況下で、V8ツインターボエンジンを使用し続ける理由を見つけるのは難しい」とも述べ、こちらも順次廃止されてゆくということになりそうですね。
なお、アウディはすでに「V8エンジンに未来はない」としてV8エンジンの開発終了をアナウンスし、メルセデス・ベンツは「エンジンそのもの」の開発を終了したと宣言。
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BMWの場合は幸いにも「ディーゼルエンジンはあと20年、ガソリンエンジンはあと30年継続させる」とも述べており、その中では何らかの「あたらしいエンジン」が登場することになるのかもしれません。