スイスアーミーからの「退役」車両をレストアがてらカスタム
メルセデス・ベンツのカスタムで知られるロリンザーですが、「ロリンザー・クラシック」なる部門にてメルセデス・ベンツのレストアを行っており、今回はレストア+モディファイ=レストモッドによって生まれ変わった1993年製メルセデス・ベンツGクラスを公開。
なお、同じくメルセデス・ベンツのチューナでもあるブラバスもレストア事業を開始していて、今後チューナーにとってもレストア、ひいてはレストモッドはひとつの大きなビジネスチャンスになるのかも。
トップを取り払えばフルオープンに
なお、このGクラスはもともと民生用ではなく、スイス軍にて兵役に就いていたもので、「退役」した車両をロリンザーが仕入れ、レストアして販売しているもの(500万円くらい)。
もちろんGクラスのルーツは軍用車にあり、これまでにも軍用Gクラスを民生用へとコンバートした車両が登場していますが、「ひと味違った」Gクラスを求める人には良い選択かもしれませんね。
ただ、今回のGクラスについては「軍用車」だったとは思えないほどのオシャレな仕上がりにとなっており、マットブラックのボディにレッドのターポリン製トップがなんともインパクト大。
ホイールは16インチサイズ(ブラック)でタイヤはBFグッドリッチ製(ホワイトレター入り)。
さらにはLEDフォグランプをバンパーに仕込むなど現代の装備もちゃんと盛り込まれ、日常的に使用できるように配慮されています。
フロント、ステアリングホイールにある「PUCH」の文字は、Gクラスを開発した「シュタイア・プフ(Steyer Puch)」のもの。
民生用のGクラスは「メルセデス・ベンツ」ブランドでの販売ですが、軍用は「プフ」ブランドでの納入なのかもしれません。※よってこの車名もプフ230GEとなっている
なお、シュタイアとプフは現在では分割されており、シュタイアはマグナ・インターナショナル傘下に入って「マグナ・シュタイア(シュタイヤー)」となって乗用車の開発や製造(新型スープラの製造で有名に)を行い、プフのほうはゼネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ傘下にて現在でも軍用車を製造中。
このGクラスについては内装もシンプルかつポップな仕上がりが特徴で、トップにあわせてシートはレッドに(ブラックのパイピングつき)。
車体後部は「ベンチシート」が左右に並び、これは完全に軍用時代の名残だと言えそう。
トップの固定方法も実用的ながらもオシャレですね。
ハードなイメージを残しつつ、ブラックとレッドで統一された、なんとも味のあるレストモッドだと思います。
VIA:Lorinser Classic