| やはり世界的に「ブラック」は大人気 |
さて、北米にてメルセデスAMG GTのベースモデル、「AMG GTクーペ/ロードスター」の2021年モデルが発表。
搭載されるエンジンはおなじみ4リッターV8ツインターボと変わりはなく、しかし出力は530PSへとアップしています。
これによって0-100km/h加速は0.2秒速くなって3.7秒、トップスピードは時速312km/hへ(ロードスターは311km/h)。
メルセデスAMG GT系に搭載されるエンジンにつき、ハイパフォーマンスモデルが続々登場していることもあって(それらのフィードバックを受け)年々その出力が向上していますが、登場初期に比較するとずいぶん出力やパフォーマンスが向上したということになりますね。
2021年モデルのAMG GTは標準装備も充実
そのほか標準装備も充実し、AMGライドコントロールとAMGハイパフォーマンスコンポジットブレーキ+レッドキャリパー、リチウムイオンバッテリーの標準化、ドライブモードへの「Race」追加などけっこうな変更がある模様。
ただ、最大のトピックとしては特別仕様車として「ステルスエディション」が設定されたこと。
クーペ/ロードスター両方にて選択が可能となっており、AMGエクステリア・ナイトパッケージ(ヘッドライト内部などがブラックになる)、ダーククローム加工が施されたフロントグリル、ブラックキャリパー、フロント19インチ/リア20インチサイズの異径ホイール、カーボンファイバールーフ(クーペのみ)が装着され、ボディカラーはオブシディアンブラックのほかセレナイトグレー、グラファイトグレーマグノ(マットペイント)が選択可能。
メルセデス・ベンツは比較的早い段階から「ブラック」に着目し、オプションとしてナイトパッケージを用意してきましたが、今回のスペシャル・エディションについては、全世界で高まる「ブラック需要」に対応するものだと考えられそうです。
余談ですが、ここ最近のAMG GT事情について、「AMG GT R Pro」や「AMG GTブラックシリーズ」がクローズアップされることが多く、過激なリアウイング含むエアロパーツ装着車ばかりを見ていたせいか、「ベースグレードの」AMG GTを見るとやたら新鮮にも感じますね。
インテリアもやはりステルス仕様
こちらはAMG GTステルスエディションのインテリア。
AMGインテリアナイトパッケージが装着され、スポーツシートにはブラックのナッパレザーにダイヤモンドステッチ入り。
ステアリングホイールにはスウェード調人工素材(ダイナミカ)が使用され、スポークやパドルはブラックに。
そのほかスイッチ類もピアノブラック仕上げが採用されています。
なお、この「ステルスエディション」について、日本で8月に追加がアナウンスされた限定モデル「メルセデスAMG GT ナイトエディション(限定40台、19,990,000円)」と同じ仕様を持つようですね。
さらには北米における2021年モデルの内容についても、日本で発表済みの「2021年モデルのAMG GT」に準ずるようです。
メルセデスAMG GTはオーストラリアにてリコール対象に
加えてオーストラリアではメルセデスAMG GTにリコール発生(北米、欧州、日本ではまだリコールの届け出がなされていないようだ)。
2015年から2018年の間に生産されたAMG GT、GT S、C63のみに影響し、起こりうる不具合としては「3日以上エンジンを始動させず、その後エンジンを始動させると、ECUが機能不全を起こして排ガスが基準を満たさなくなる」というもので、その内容としてはかなり珍しいように思われます。
なお、メルセデスAMG GTは「AMG専売車種としては初」のモデルとなりますが、実際に乗っている人の話によると相当にトラブルが多いようで、ハズレにあたってしまった場合だと「まともに走るほうが珍しい」とのこと。
非常に魅力的なクルマであり、中古価格もやや下がってきたので「手を出してみようか」とも考えていますが、保証付き認定中古車でないと恐ろしいことになるのかもしれませんね。