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メルセデス・ベンツはさらにダッシュボードの液晶パネルを巨大化させるようだ。「大きなディスプレイは私たちにとって非常に重要です。次は幅1.4メートルです」

2024/01/15

メルセデス・ベンツ

| この大きなディスプレイについては自動車メーカー各社で対応が分かれている |

メルセデス・ベンツ、BMWはディスプレイ表示面積を拡大させたい派であるが、両者でその目的は異なるようだ

さて、現在の自動車業界における一つの流行が「巨大なスクリーン」。

現在これを採用する筆頭はメルセデス・ベンツですが、同社の最高技術責任者であるマルクス・シェーファー氏は、一部の競合他社が大型タッチスクリーンの搭載を縮小しているにもかわらず、メルセデス・ベンツは依然として「車内にさらに多くのスクリーンを設置する方向を引き続き採用する」とコメントしています。

ちなみにベントレーの顧客の70%は「ディスプレイを隠したい」と考えてローテーションディスプレイを選択し、アルファロメオの顧客の多くも「車内に巨大なディスプレイは不要である」と考えていることが(同社の調査から)明らかになっているとされ、実際に巨大ディスプレイを好ましく思っていない顧客もかなりの割合で存在するようですね。

ベントレー
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メルセデス・ベンツ「大きなディスプレイは私たちにとって非常に重要です」

さらにマルクス・シェーファー氏は「メルセデス・ベンツはダッシュボードの左から右までシームレスにつながるスクリーンを導入するでしょうね。それが次の進化です」とコメント。

なお、EQSはじめいくつかのモデルに導入されるMBUXハイパースクリーンにつき、ダッシュボード全域を覆う「一枚モノのディスプレイ」のように見えるものの、実際には「12.3インチのデジタル インストルメント クラスター、17.7インチのインフォテインメントディスプレイ、助手席用の12.3 インチ ディスプレイ」からなるの3つの個別のディスプレイが集合し、これらを一枚物のパネルの下に収めることで「あたかもひとつのディスプレイ」であるかのように見せています(よって、この1枚のパネルには、実際にはディスプレイではなく、何も表示されない部分がある)。

2023-Mercedes-EQS-SUV-17

つまりこの「一枚のガラス」=ひとつのディスプレイではないということですが、今後メルセデス・ベンツは実際にこれを「一枚の、そしてひとつのディスプレイに」しようと考えており、これが実現すれば、1枚のガラスの裏に貼り付けられた3つのディスプレイではなく、なんと「1.4メートル幅の巨大なひとつのディスプレイ」が誕生することに。

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これを実現するのはLG製のOLED技術だそうで、ビデオゲームに対応するため最高のグラフィックス性能を持ち、マルクス・シェーファー氏によれば「本当に驚くべき体験」なのだそう。

なぜメルセデス・ベンツは巨大なディスプレにこだわるのか

なお、メルセデス・ベンツがなぜここまで巨大スクリーンにこだわるのはナゾですが、ひとつは「中国市場」を意識していることが考えられ、中国の自動車メーカーが発売するプレミアムサルーンが軒並み巨大ディスプレイを有していることに対抗したいのかもしれません。

つまりメルセデス・ベンツはこの巨大ディスプレイなくしては戦えないと考えている可能性がありそうですね。

メルセデス・ベンツ
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参考までに、いくつかの自動車メーカーが巨大ディスプレイには積極的ではないと述べましたが、一方ではメルセデス・ベンツ同様に巨大ディスプレイに力を入れるメーカーもあり、それはBMW。

BMWは7シリーズや5シリーズの後席に巨大な(31インチ)ディスプレイを装着しており、フロントにも大きなディスプレイを設けていることで知られます。

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ただしBMWはそういったラージサイズのディスプレイについて時代遅れになるだろうと語っていて、その理由は「ダッシュボード上のディスプレイは、フロントガラス内側に投影されるヘッドアップディスプレイに取って代わられる」から。

BMWのCEOとデザイナー「もはや巨大ディスプレイは時代遅れ。10年以内に消滅する。我々は2025年発売のノイエクラッセにてそれらに引導を渡すだろう」
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実際にBMWは2025年に発売する新EVシリーズ「ノイエクラッセ」にこれを装備し、ダッシュボード上からディスプレイの殆どを排除する意向を示していますね。

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ただしマルクス・シェーファー氏はBMWのような「フロントガラスを通した拡張現実の投影」には多くの欠点があると述べており(それが何なのかは今回語られていない)、その欠点を回避するために「高品質のダッシュボード上のスクリーンを使用する」とも。

加えて同氏は 「本当にシームレスな体験を実現するための新しいテクノロジーが登場しており、私たちはゲーム エンジン テクノロジーを使用して体験をさらに魅力的にし、本当に没入できる素晴らしい視覚化を作成するつもりです」とも語っていて、このコメントを見る限り、BMWは今後のディスプレイについて「安全性を向上させるため」に使用し、しかしメルセデス・ベンツは「エンターテイメントのために使用する」ことになると考えてよく、両者の間には根本的な(ディスプレイに対する考え方の)相違があるように思えます。

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参照:Autocar

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