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| Gクラス カブリオレが電撃復活する理由とは |
「通常購入できる」Gクラスとしては初の「4ドアオープン」
メルセデス・ベンツが、オフロードの絶対王者である「Gクラス(ゲレンデ)」に「カブリオレ(オープンモデル)」を追加すると発表して開発中からわずか3ヶ月。
熱狂的な市場の反応に応える形で、早くもカモフラージュをまとったプロトタイプの走行テスト写真が公開されています。
なお、この新型Gクラスは幻の「マイバッハ G650ランドレー」を除けば、Gクラス史上初の「4ドア・オープン」モデルとなる見込みであり、Gクラスファン、そしてラグジュアリーSUV市場全体に巨大な衝撃を与えています。
ここで、公開されたテスト情報と写真から読み取れる新型Gクラス・カブリオレの全貌を見てみましょう。
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メルセデス・ベンツ、新型「Gクラス・カブリオレ」を予告、ピックアップスタイルで復活へ。全世界で販売されるも入手「超困難」なのは間違いなさそう
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要約:新型Gクラス・カブリオレが約束する体験
- 新型Gクラス・カブリオレは、史上初の「4ドア・オープン」Gクラスとして登場する見込み
- プロトタイプはGクラスの故郷であるオーストリアのグラーツ近郊で初期走行テストを実施中
- ルーフを閉じた状態でも、ハードトップモデルとほぼ同じ箱型プロファイルを維持
- パワートレインは直列6気筒、AMG V8、完全EV(G580 EQG)の全レンジでの提供が予想される
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オーストリアからスウェーデンへ。テストで判明した事実
メルセデス・ベンツは(ティーザー画像の公開とともに)新型Gクラス・カブリオレのプロトタイプが、モデルの本拠地に近いオーストリアのテストコースと公道で初期テストを完了したことを公表しており、彼らの目的はたった一つ、「比類なき、そして間違いようのないGクラス体験をオープンモデルで実現すること」。
テストフェーズと過酷な試練
| テスト地 | 目的/課題 | 特徴 |
| オーストリア (グラーツ近郊) | 初期走行データ収集、運転ダイナミクス検証 | Gクラスの製造拠点に近い場所での基本テスト |
| スウェーデン | 堅牢性、信頼性、過酷な温度下での能力検証 | Gクラスの「タフネス」を証明する厳冬テスト |
写真から読み解くパッケージングの秘密
今回公開されたプロトタイプは、初めてソフトトップを閉じた状態で捉えられており・・・。
- デザインとプロファイル: ルーフを閉じていても、ハードトップモデルとほぼ同一の「箱型」アイデンティティを完璧に維持
- ドア構造: ドア自体は通常のGクラスと共有されている可能性が高く、しかし後部ドアの後ろのクォーターウィンドウは見られない設計
- 後部構造: 予備タイヤ付きのスイングアウト式テールゲート(跳ね上げ式ではない)は健在で、CHMSL(ハイマウントストップランプ)がその上に取り付けられている
- カモフラージュの真偽: 驚くべきことに、ソフトトップ側面に見えるカモフラージュの一部は、実車に施されたものではなく、画像に「フォトショップ加工」されたものであることがネット上で指摘されており、これはメルセデスがデザインの細部をギリギリまで隠したいという意図の表れだと推測される
- フロント:今回のティーザー画像では「リアのみ」が示されているが、メルセデス・ベンツは「エレクトリック版でも」そのデザインを変更しなかったことから、このオープンモデルでも「既存モデルと同じ」車体前部のデザインを持つものと推測される
いずれにせよ、「Gクラス」を名乗る以上、たとえオープンモデルであろうとも、クローズドボディと同等の快適性や耐候性、耐久性を確保することは間違いないものと思われます。
Gクラス カブリオレのパワートレインと価格帯は?
メルセデス・ベンツはまだ正式なパワートレインを発表していませんが、公開されたプロトタイプのディテールから、有力な推測が可能です。
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全方位型のパワートレイン展開か
テスト車両は排気口が見えないことや非AMGホイールから、G550またはG580 EV(EQG)のどちらかをベースにしている可能性が高く、しかし最初のティーザー画像ではAMG G63のフロントバンパーを装着していた事実を考慮すると、メルセデス・ベンツはこのGクラス カブリオレにつき”幅広い選択肢”を用意するであろうと見られています。
- 直列6気筒エンジン
- AMG V8エンジン
- 完全電気自動車(G580 EQG)
そして「Gクラスの象徴性」から推測するに、パワートレインを限定せず、全モデルレンジでオープンモデルが提供される可能性が非常に高く、つまり「メルセデス マイバッハ G650 ランドレー」のように超限定モデルになる可能性は限りなく低い、と考えられています。
📈 予想される市場と価格
上述のとおり、この新型カブリオレは「限定生産モデルにはならない」と予想されますが、その希少性(大量生産は難しいであろう。加えて現行Gクラスですら需要に対し供給が追いつかない)と構造的な複雑さから通常のGクラスよりも「非常に高価な値札」がつくことはほぼ確実。
さらにメルセデス・ベンツは「Gクラスを収益の柱」にしたいと考えているので、このGクラス カブリオレが「これまでで最も収益性の高いモデル」になることも十分に考えられ、よって「かなり高価な」クルマとなるのかも。
発表は2026年内のどこかのタイミングで行われ、同年末までには販売が開始されると予測されていますが、究極のオフロード性能と究極のラグジュアリーな開放感を融合させたこのモデルは、SUV市場における「新たな頂点」となるのでは、と見られています。
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結論:「Gクラスらしさ」と「オープンエア」の完璧な融合
新型Gクラス・カブリオレの開発は、「Gクラスが提供する無骨な能力、ドライビングダイナミクス、そして信頼性」を、ルーフがないという極限の状況下で徹底的に追求する試みです。
メルセデス・ベンツは、このプロトタイプ公開を通じて、Gクラスのアイデンティティを一切損なうことなく、最高レベルの開放的なドライビングエクスペリエンスを提供できるという自信を示しており、史上最も開放的なGクラスの登場は、ぼくらにとっての最高の「ちょっと早いホリデーギフト」となりそうですね。
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