| ポルシェはヴァイザッハパッケージに”手応え”を感じた? |
ポルシェが今後「ヴァイザッハ・パッケージ」採用車種を拡大する、というウワサ。
ヴァイザッハ・パッケージがはじめて採用されたのはポルシェ918スパイダーで、これを装着すると重量が41キロ軽くなる、というもの。
軽量なカーボンファイバーで作られたボディパネル(ルーフ、ドアミラー、リアウイングなど一部)や軽量マグネシウム製ホイール、軽量シートなどが採用され、ただでさえ軽い918スパイダーがさらに軽くなる、というオプションです。
911GT2 RSのヴァイザッハ・パッケージは-40キロ、3,241,000円
その後はほかに採用される車種はなく、しかしポルシェは「911GT2 RS」でこのヴァイザッハ・パッケージを突如復活。
911GT2RSにおいてはフロントリッド、ルーフと前後スタビライザー、ステアリングホイールの一部やパドルシフトがカーボンファイバーとなり、ホイールはマグネシウムに(-11kg)、スタビライザーやカップリングロッドも軽量化(-5.3kg)。
ロールケージもスチール製からチタン製へと変更されて9kg軽くなり、これら合計で30kgの軽量化が可能に。
なお、これを装着するとバケットシートのヘッドレスト部分、ダッシュボードのトリム(カップホルダーがあるところ)に「Weissach package」のロゴが入るプレートが装着。
ちなみに911GT2RSにヴァイザッハ・パッケージを装着すると、その価格は3,241,000円。
なお「ヴァイザッハ=Weissach」とはポルシェの車両開発部門、”ヴァイザッハ研究開発センター”を指しており、ヴァイザッハ・パッケージはこの研究開発センターがとくに力を入れて開発した、という証左となります。
911GT3 RSのヴァイザッハ・パッケージは-18キロ、やはり3,241,000円
911GT3 RSだとヴァイザッハ・パッケージの装着で低減されるのは18キロ。
これもGR2RS同様に前後のアンチロールバー、パドルシフト、ステアリングホイールのトリムがカーボン製となり、カップリングロッド、ルーフ、フロントリッドもカーボンに。
ロールケージもやはりチタン製となって12キロ重量を削減可能。
なお、リアスポイラーに「PORSCHE」ロゴが入って見た目が大きく変わることも特徴ですが、「カーペットすら軽量化される」のは特筆すべき点ですね。
911GT2 RS向けのヴァイザッハ・パッケージと911GT3RS向けとが異なるのは「マグネシウムホイールがオプション」ということ。
なお、それでも価格は911GT2RSと同じ設定で、おそらくこれは「調整中(実際に911GT3 RSが発売される際にはホイール分が安くなるはず。もしくは価格が同じでマグネシウムホイールも組み込まれるか)」だと見られます。
ポルシェはヴァイザッハ・パッケージの拡大を検討中
そしてポルシェGT部門のボスによると、「この軽量パッケージについては、ほかのモデルにも将来的に設定することを考えたい」と述べており、GT部門の利益伸長、ポルシェ本体でもスポーツ性をアピールするために現実的に採用を拡大する可能性が大。
加えて最近はSUV、サルーンにおいてもポルシェを超えるパフォーマンスを持つモデルが各メーカーから登場しており、ポルシェとしてはその矜持を保つためにも「高いパフォーマンスを維持(もしくは誇示)」する必要があり、911や718ケイマン/ボクスターといったスポーツモデルのほか、パナメーラやカイエン、マカンといったモデルにも「ヴァイザッハパッケージ」を設定するのではないかと考えています。
ちなみにポルシェはかなりお金儲けが上手な企業で(悪い意味ではない)、その顧客が何を求めるのかをしっかり理解しており、顧客が求めるもの「以上」を、正当な対価にて(ちょっと高いとは思う)提供してくれる会社でもありますね。