| ポルシェ911各世代のディティールがここに結集 |
ポルシェがニューヨーク発のファッションブランド、エメレオンドレ(Aimé Leon Dore)のデザイナーであるテディ・サンティス氏とのコラボレーションによってカスタムした911(964世代の911カレラ4)を発表。
ポルシェがファッションブランドと公式にコラボを行うこと自体が稀だと認識していますが、そのベースに964を用いたのも異例中の異例(通常は現降世代の911を使用する)。
そのインテリアはファッションブランドならでは
このポルシェ911は「ALD964」と命名され、ボディカラーはAimé Leon Dore=ALDのフラッグシップショップの外観と同じホワイトにペイント。
今回のプロジェクトを進行させるにあたってテディ・サンティス氏はポルシェミュージアムを訪問してポルシェのヘリテージを研究し、最新モデルの製造ラインも見学した上でこの仕様に決めたそうですが、さすがにファッションデザイナーだけあってシンプルな中にもゴージャスさを感じさせる出来栄えですね。※フロントフェンダーにはペガサスマークが入るなど”わかってる”カスタム
リアスポイラーは「ダックテール」ですが、これはもちろんカレラRS2.7へのオマージュ。
ホイールは1990年代の911に採用されていた「カップ2」デザイン(993っぽい)。
フロントバンパーはなんとなく「959風」、リアバンパーは独自の形状を持っているように見えますね。
ちなみにリアのエンジンフードに取り付けられるバッジは「昔のポルシェクラブ風」とのことで、テディ・サンティス氏が過去のポルシェを研究しつくしたであろうこともわかります。
なお、このポルシェ911「ALD964」最大の特徴はその内装。
エメレオンドレの2020年秋冬コレクションに採用されるのと同じショット製のサンフラワーレザー、そしてロロピアーナ製の千鳥格子ファブリックが使用され、ダッシュボード、ステアリングホイール、ドアパネルにはトップグレインレザーが使用され、部分的にスウェードが用いられています(アルカンタラではなくスウェードというところがさすがファッションブランド)。
なお内外装はフルレストアが行われ、レカロシートは「レカロ社自ら」がレストアを手掛けたものだそう。
ダッシュボード等に用いられるレザーはマーブル調のちょっとレトロな風合いを持っていて、千鳥格子と相まってなんともシックな表情を醸し出しています。
なお、エメレオンドレは「ちょっとリッチというかセレブ風のリゾートっぽいテイスト」を持っていて、優雅なデザインで知られますが、その方向性がいかんなく発揮されているようにも見えますね。
トランク内張りも内装と同じくショット製レザー、そしてロロピアーナ製ファブリックが用いられ、あわせて製作されたバッグはポルシェのヘリテージコレクションにインスパイアされたもの、とのこと。
カーペットは毛足が深く、ちょっとモフっとしたような印象。
Aimé Leon Doreのロゴも見えますね。
ドアインナーハンドルはレザーとスウェードとの切り返しとなっていたり、こういった部分はさすがファッションブランドといったところです(自動車メーカーだと、パーツ単位で素材を変えることが多く、ひとつのパーツに複数素材を使用することは珍しい)。
VIA:Porsche