| ようやく2015年に発表されたゴルフRコンセプトが実現か |
フォルクスワーゲン・ゴルフ「R400」がついに実現、とのウワサ。
これはオーストラリアのカーメディア、WhichCarが報じたもので、このニューモデルにはゴルフRプラス、もしくはゴルフR+という呼称が与えられるとしています。
なお、すでに忘却の彼方へと押しやられそうな「ゴルフR400」ですが、これは2015年にコンセプトカーとして発表され、その反響の大きさから市販を検討されたモデル。
技術的には(400馬力化が)十分に可能であったといい、400馬力どころか420馬力を発生して「ゴルフR420」を名乗るのではという話まで出たものの、「価格が高くなりすぎる(650万円くらい)」ということ、そしてその後に明るみになったディーゼル不正事件によって計画そのものがキャンセルされたと報じられています。
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ただし登場は早くとも2023年
今回の報道によれば、このゴルフRプラスについて、現在の2リッター4気筒ターボエンジンをチューンすることで402馬力を絞り出すとされており、アウディの持つ5気筒採用は見送りとなる模様。
これについては、(ゴルフRに対してですが)アウディが5気筒エンジンの使用を許可しないといった報道も見られます。
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そして外観についてはゴルフRと比較しても「大きく異なり」、つまりはアグレッシブなデザインを持つということになりそうですが、デザインスケッチがまさにフォルクスワーゲン上層部に提案された段階だといい、現時点では「開発承認が下りたわけではない」ようですね。
加えて、開発許可が出たとしても、今から着手することになるので発売は早くとも2023年になると言われ、登場まではしばし待たねばならないということになりそうです。
「ハイブリッドパワートレーン」の可能性も否定できない
なお、同メディアでは「ガソリンエンジン単体で402馬力」という可能性に加え、ハイブリッド化によってパワーを増加させるという可能性についても言及。
この場合はガソリンエンジン単体使用時と同じ4WDながらも、フロントタイヤはガソリンエンジン、リヤタイヤはエレクトリックモーターにて駆動することになるとされ、これは2017年にフォルクスワーゲンがイベント用に製作した「ゴルフGTIファーストディケイド・コンセプト(410馬力)」同様。
ただ、この方式だとゴルフRのレイアウトが根本的に変わってしまうことになり、プロペラシャフトが無くなるのはもちろん、リアのフロア周りもバッテリーとモーターを収めるために大きく変更せねばならず、出力特性のコントロール(4WDシステムのセッティングそのものを見直さなくてはならない)再調整など課題山積。
そう考えると、トランスミッションや4WDシステムは現行のままでガソリンエンジンをパワーアップさせたほうがコスト的には安く上がり、かつこの「402馬力エンジン」をほかのフォルクスワーゲン車にも搭載して「R+」シリーズを拡大することができるため、「コストに厳しい」フォルクスワーゲンはこちらを選ぶだろう、という気も。
加えて、フォルクスワーゲンは常々、「もともと大きくて重いクルマにはハイブリッドシステムを積んでパワーアップを図ることは有用だが、ゴルフのように小さく軽量なクルマにハイブリッドを積むと(ハンドリングなど)マイナスの方が多い」とも語っており、実際に新型ゴルフGTIはハイブリッドなし、そしてゴルフRもハイブリッドなしと言われます。
さらに、同じ「R」でもトゥアレグRに対してはハイブリッドを積んでおり、こういった一貫性を見ても、やはりゴルフR+にはハイブリッドを積まない(ゴルフではハンドリングを重視する)可能性のほうが大。
まだまだ謎の多い「ゴルフR+」ですが、ぜひとも実現させ、スーパースポーツを恐怖のどん底に突き落として欲しい、とも思います。
VIA: WhichCar