| 最近では日本でもクーペSUVの人気が高まってきたようだ |
フォルクスワーゲンが中国向けとして、ニューモデル「ティグアンX」を発表。
画像を見て分かる通り、このティグアンX」は「ティグアンのクーペ版」ということになりますが、そのルックスはなかなかにスタイリッシュで、中国専売となるのがもったいないほど。
フロントはフェイスリフトを受けた2021年モデルのティグアンと同様ですが、Bピラー以降は大きく異るデザインを持っており、フォルクスワーゲングループの発売するほかのクーペSUV(ポルシェ・カイエン・クーペやアウディQ3スポーツバック等)に比較しても”かなりクーペ的”であるように思えます。
中国国内向けはある程度独自デザインが許されている?
なお、ここしばらくのフォルクスワーゲンは、そのデザイン的統一性を高めており、横長基調のフロントグリル、「∞」風デザインのバンパー下部インテークを採用し、そしてリアでは「エンブレムやモデルネームをセンターに集める」といった傾向も。
ただ、今回のティグアンXのリアについては、「通常」ティグアンとは大きな差異があり、テールランプ形状が他のフォルクスワーゲン各モデルとも大きく異る「3D」形状、そして発光グラフィックが「路面に向かって下がる」のではく「上がる」デザインで、言うなればBMWにも近い意匠を持っています。
さらには左右テールランプが連結され、これも(フォルクスワーゲンにしては)珍しいようですね。
加えて、中国国内モデル特有のエンブレム「上海大衆」がリアハッチ左下に取り付けられているのも特筆すべき部分。
なお、リアバンパー下部のインサートは比較的分厚く、これはおそらく「ウエッジシェイプ」を強調するためのデザインだと思われ、テールパイプについてもやや大きいようですね。
ちなみにサイドのクロームストリップとリアバンパーフェイスのリフレクターとは「連結」しておらず、これも通常版ティグアンとの相違点です。
ちなみにこちらがSUVボディを持つ「通常」ティグアン。
こちらと比較すると、細部に共通性が見られるものの、微妙に、かつ大胆に差があることがわかります。
今回オフィシャルフォトとして公開されたティグアンXのグレードは「380TSI 4Motion」で、搭載されるエンジンは2リッターターボ(TSI/220馬力)、トランスミッションは7速DSG、駆動方式は4WD(4Motion)。
なお、ベースモデルには同じ2リッターTSIながらも186PS版が載るようです。
このほか、上位グレード「Rライン」も用意され、こちらはRの法則に則ってフロントバンパーがアグレッシブに、そしてホイールサイズが大きく。
中国では大柄なクルマ、そしてセダンやクーペ風SUVが好まれる
ちなみにこの「ティグアンX」はティグアンのロングホイールベース版(これも中国専売)をベースにしており、全長は4,764ミリ、全幅1,859ミリ、全高1,628ミリ、そしてホイールベースは2,791ミリ。
中国では比較的大きな車が好まれる傾向にあり、かつ商用車っぽいスタイル、実用車っぽいデザインが敬遠される傾向も。
よってセダンやクーペスタイルのSUVが人気だとされていますが、商用車が嫌われるのは「荷室と同じ空間に乗車するのが好まれないから」だとも言われます。※生活感や、「仕事」感を嫌うようだ
このあたりは日本とは決定的に好みが分かれる部分で、よって日本のように「ハイエースをカスタムして乗る」という行為は中国では理解されないのかもしれません。