
| 一説では、次期ジュリア / ステルヴィオ「クアドリフォリオ」のエンジンは直6化されるのではと言われていたが |
ただし「ガソリンエンジンのみ」なのか「ハイブリッド化されるのか」はわからない
つい先日、アルファロメオは次期ジュリアとステルヴィオに関する計画を変更し、「電動モデルのみ」で展開するという予定を覆して「ガソリンエンジンを搭載する」ことについて言及したばかり。
ただ、その際にはこの「ガソリンエンジン」は現行ジュリアとステルヴィオに積まれるV6なのか、あるいはアルファロメオが属するステランティスが新しく開発した直6”ハリケーン”なのかについては言及されていなかったわけですね。
-
-
アルファロメオも「完全電動化計画」を撤回、新型ジュリアとステルヴィオにガソリンエンジンを搭載すると明言。ただし現在の「フェラーリ由来の」V6搭載はなさそうだ
| 採用されるプラットフォームは新型ダッジ・チャージャー同様の「STLA ラージ」 | そしておそらくは3リッター直6「ハリケーン」が搭載されることとなるであろう さて、先日マセラティは「電動モデル( ...
続きを見る
アルファロメオは現行「V6」エンジンの復活を示唆
そこで今回、アルファロメオのマーケティング・コミュニケーション部門責任者、クリスティアーノ・フィオリオ氏がカーメディアのインタビューにて語ったのが「次期ジュリアとステルヴィオのトップレンジ、クアドリフォリオには現行のV6エンジンが積まれる可能性がある」。
現行のV6エンジンは誉れ高き(幾度となくエンジン・オブ・ザ・イヤーを樹叢している)フェラーリのV8エンジンと設計を共有しており、アルファロメオ自身は「新設計」とは主張しているものの、バンク角やボア/ストロークがフェラーリのV8エンジンと一致していて、よってアルファロメオが採用するV6エンジンは「フェラーリのV8エンジンから2気筒を削ったもの」という解釈が一般的です。
まず、クリスティアーノ・フィオリオ氏のクアドリフォリオに関する発言は以下の通り。
「すべての人が、アルファロメオに”クアドリフォリオ”求めていることは明らかです。クアドリフォリオはブランドの頂点に位置するモデルであり、私たちはこれからもクアドリフォリオを作り続けます。それは疑う余地もないことです。」
ここまでを見ると次世代の「電動」ジュリアとステルヴィオにもクアドリフォリオが設定されるのだと受け取られますが、その後の発言のよって衝撃的な展開に。
「個人的には、クアドリフォリオがEVになるとは思えない。クアドリフォリオとは、エンジンサウンドが響くものです。少なくとも現時点では。5年後には状況が変わるかもしれませんが、今のところ、クアドリフォリオとは、我々にとって“咆哮”を持つクルマであるべきです。」
つまりはこれらのコメントによって「次世代」ジュリアとステルヴィオのクアドリフォリオが「ガソリンエンジンを積む」ことが確定したわけですが、ここで生じる疑問が「そのエンジンとは何なのか」。
これについてクリスティアーノ・フィオリオ氏は明言を避けたものの、カーメディアが「現行ジュリア、ステルヴィオに積まれるフェラーリ由来のV6か」と尋ねた際に戻ってきたのが以下の回答です。
「ここで“イエス”または“ノー”を言うと、ジュリアやステルヴィオに搭載されるエンジンを完全に明かすことになってしまいます。ただ、あなたの考えは、私たちの考えとそう遠くないものでしょうね。」
よってここで「次期ジュリアとステルヴィオのクアドリフォリオ版には、現在のV6エンジンが継続採用される」と判断することも可能ですが、問題は次世代ジュリアとクアドリフォリオに採用される「STLA ラージ」プラットフォームであり、これには直6「ハリケーン」エンジンが搭載できることはわかっているものの、V6エンジンを積むことができるかどうかは確認されておらず、よってSTLAラージ プラットフォームへとV6エンジンを積むには(当初はV6搭載が想定されていなかったため)なんらかの、そして大きな改装が必要となるのかもしれません。
もしかすると「ガソリン版」よりも「電動版」ジュリア / ステルヴィオのほうが出力が高いのかもしれませんが、クアドリフォリオのオーナーやファンが求めるのはパワーだけでなく、エンジンサウンドやフィーリングであり、これは現時点のEVでは再現が難しい部分でもあるため、「クアドリフォリオにV6が継続採用される(かもしれない)」という報道はアルフィスタにとって非常に喜ばしいものであるとも考えられます。
合わせて読みたい、アルファロメオ関連投稿
-
-
アルファロメオも「EVブランドへの転換」をあきらめ「マルチエネルギー戦略」へ。「EVのみのポートフォリオでは、現在のディーラーを維持できずブランドが存続できない」
| EVのみとされていた次期ジュリア、そしてステルヴィオにも内燃機関搭載モデルが登場 | この判断以上に重要なのが「それを実行するスピード」である さて、現在は「EV専業ブランドになる」としていたベン ...
続きを見る
-
-
伝説の「アルファロメオ 8C 2900」を現代に蘇らせた「8C 2900 LM Visione」登場。はじめて直列8気筒エンジンを積んだアルファロメオへのオマージュ
| 現在苦境が続くアルファロメオではあるが、過去の威光を取り戻して欲しいものである | やはり人々がアルファロメオに求めるのは「スポーツカー」なのではないか さて、イタリアはトリノ在住のデザイナー、E ...
続きを見る
-
-
「一部では熱狂的な支持を受けつつも商業的に失敗してしまった」アルファロメオ4C。現在再評価の機運が高まり「将来のコレクターズカー」と目される
| どう考えても、今後アルファロメオ4Cのようなクルマを作ることは不可能である | その意味では「時代がアルファロメオ4Cに追いついた」のかも さて、アルファロメオはその情熱的で美しいスポーツカーの数 ...
続きを見る
参照:CARBUZZ