ザガート✕フェラーリがあったとは
さて、クラシックカーイベント、「コンコルソ・デレガンツァ京都2019」へ。
今回で3回目の開催となり、「ペブルビーチ・コンクールデレガンス」や「ヴィラ・デステ・コンクール・デレガンス」を意識したクラシックカーの「エレガンスを競う」コンクールですね。
会場は「二条城敷地内の一般非公開エリアであり、この華麗な祭典のために特別公開となる、二の丸御殿中庭、台所前庭、台所」となり、非常に価値の高いイベントとなっています。
コンコルソ・デレガンツァ2019にはこんなクルマが出展されている
出展されているクルマたちは1930年台から2018年のクルマまで多種多様。
ここで数回に分け、展示されていたクルマたちを紹介してみたいと思います。
今回はザガート50周年記念ということで、ザガートが中心となった展示。
ザガートは少量生産で知られますが、そのため正直なところ知らないクルマがほとんどで、「こんなクルマもあったのか・・・」と驚かされることに。
Aston Martin V8 Vantage Zagato(1986)
アストンマーティンV8ヴァンテージ・ザガートのベースはそのまんま「アストンマーティンV8ヴァンテージ」で、このクーペモデルの生産台数は52台(オープンモデル=ヴォランテは37台)。
ボディパネルのほとんどが新規に作り直され、フロントはアストンマーティン特有のグリル形状をモチーフとしながらも押し出しの強いデザインへ。
ヘッドライトにはカバーが装着され、空力を強く意識しているのもザガートらしいところ。
全体的にグラスエリアが拡大されており、「ルーフが薄い」のもザガートによむ見られる手法ですね。
搭載されるエンジンは5.3リッターV8、出力は430馬力だと伝えられいています。
Autech Stelvio Zagato(1988)
「オーテック・ステルビオ・ザガート」おなじみ「日産レパード」をベースにしたクルマとして知られ、バブル期の産物としても有名(もう二度とこんなクルマは日本から出ない)。
ステルビオ最大の特徴、「フェンダー内蔵ミラー」。
アストンマーティンV8ヴァンテージ・ザガートとも共通するデザインを持っていて、この時代のザガートの「トレンド」であったのかもしれませんね。
さらにアストンマーティンV8ヴァンテージ・ザガート同様、エアロ形状を持つホイールもこのクルマの特徴の一つ。
こちらもやはりグラスエリアが拡大されており、「ダブルバブルルーフ」以外にもザガートが好んで用いる手法はたくさんあったんだ、と改めて発見。
インテリアはフルレザーとなり、シートはイタリア車っぽく「クッションがパンパンに」入った豪華仕様です。
このステルビオは「ザガートにしては」比較的安価で購入できるということもあり、日本では見かけることが多いクルマ(実際に普通に乗っている人も多く、当日も駐車場で見かけた。自宅の近所にも一人オーナーがいる)。
Ferrari 348 TS Zagato(1990)
こちらはフェラーリ348tbがベースとなりますが、フェラーリとザガートの組み合わせは非常に珍しい、と思います。
なお生産は10台のみという超希少車。
そしてフェラーリでも「ダブルバブルルーフ」。
ザガートならではの「なめらかなボディ表面」そして「丸」をモチーフとしたランプ類が健在。
リアフードの形状は変更されるものの、エンジンそのものには手が入っていない、とのこと。
給油口もオリジナルに。
キャップには「Z」の文字が刻印されています。
他の画像はFacebookのアルバム「Concorso d'Eleganza Astonmartin / Ferrari」に保存中。