| エンジンが発生するトルクは「セナ」と同じ800Nm |
さて、ドイツのチューナー、Pogea Racing(ポゲアレーシング)がマクラーレン570Sを666馬力にまでチューンし「666S」として公開。
パワーアップに関してはポゲアレーシングの開発によるECUとエキゾーストシステムによって達成されており、(96馬力も出力が向上しているというのに)エンジンそのものには手が入っていないというのはちょっとした驚きでもありますね。※キット価格が邦貨換算140万円くらいというのにも驚かされる
なお、そのトルクは619Nmから800Nmに増強されることになりますが、この数字はかの「セナ」と同じもの。
これらによって0-100km/h加速は2.9秒(ノーマルは3.2秒)、0-200km/h加速は7.9秒、最高速度は333km/hにも達します。
出力向上にあわせて足回りも強化
そしてポゲア・レーシングはこのパワーアップに対応する形で足回りも強化。
サスペンションはKW製V3へと入れ替えられ、オリジナルの20インチホイール、そしてタイヤにはミシュラン・パイロットスポーツ4をチョイス。
なお、これだけの出力向上を果たしながらもCO2排出量についてはユーロ6に適合していることも特筆すべき点であり、しかも放熱性に優れエンジン温度を引き下げることも可能なのだそう。
ちなみに一般的な社外エキゾーストシステムはCO2排出量が増加したり、かつ放熱製が悪く、下手すると火災の危険性もあり、それを考えるとポゲアレーシング製エキゾーストシステムは「かなり優れている」と言えそうです(さすがドイツのチューナー)。
「ポゲアレーシング」というとあまり聴き慣れないチューナーではあるものの、これまでにも同社はアルファロメオ4Cやフェラーリ488GTBのチューンも公開。
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アルファロメオ4Cだと240馬力から346馬力に(しかも100kg軽量化したスパルタンバージョンも公開している)、そしてフェラーリ488GTBだと150馬力アップの820馬力というチューニングメニューをリリースしており、相当な技術を持つということもわかります。
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666は獣の数字
なお、この「666」というのはキリスト教圏ではタブー視される数字であり、それは新約聖書「ヨハネの黙示録」に”獣の数字”として記載されているため。
皇帝ネロやヒトラーの名前が解釈の仕方によっては「666」になるとも言われ(陰謀説とともに語られることが多いが、映画「オーメン」で世界的にこの数字が知られることとなった)、「悪魔の数字としても知られます。
ポゲアレーシングはドイツ拠点であり、ドイツというと経験なキリスト教徒が多いという印象があるものの、そこであえて「666(日本だと4989みたいなもの)」を用いるというのはけっこう勇気が必要だったんじゃないかと考えています。
参照:Pogea Racing