| フェラーリは「発売できるうちに」将来の資産となるであろうV12自然吸気エンジン搭載モデルを投入しておきたいのかもしれない |
そして、これら超限定モデルがフェラーリの利益を大きく押し上げることは間違いない
さて、フェラーリは今月中に新しい限定モデル(ICONAシリーズのニューモデル)を発表する見込みですが、この「11月発表(11/15説が有力)」については、「顧客の要望によって前倒しされた」とのこと。
今回、フェラーリの新CEO、ベネデット・ビーニャ氏、そして最高財務責任者(CFO)であるアントニオ・ピッカ・ピッコン氏が第3四半期の投資家向け決算説明会にて語ったところによると、「本来、このニューモデルは2022年まで登場しないはずでしたが、新型ICONAに対するお客様の強いご要望がきっかけとなり、それを満たす責任があると考えたためです」。
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新型ICONAはどんなクルマに?
なお、このICONAシリーズは、フェラーリのVIP顧客向けに販売される超限定シリーズで、その第一弾であるモンツァSP1/SP2は2018年に登場。
これらは812スーパーファストをベースにしたオープントップのスピードスターで、わずが499台のみが生産されています。
もちろん購入に際しては「招待制」であり、フェラーリから声がかからないと購入する権利が得られないわけですが、当然のこととしてフェラーリから声がかかった顧客の返事は100%「YES」なのだそう。
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そして今回発表される新型ICONA(イタリア語でアイコンの意味)はラフェラーリをベースとし、つまりモンツァSP1/SP2のフロントエンジンからミッドエンジンへとスイッチすることを意味していますが、デザインは過去のレーシングカー、330 P4(下の画像)をイメージしているとされ、実際に330 P4風のリアウイングを持つと思われるプロトタイプが走行する姿も目撃されています。※モンツァSP1/SP2については、750モンツァ(MONZA/1954年)、860モンツァ(1956年)のネーミング、フェラーリのバルケッタ(オープンモデル)の元祖でもある166MM(1948年)のエレメントを反映させたと発表されている
なお、新型ICONAがモンツァSP1/SP2と異なるのはエンジン搭載位置のみではなく、その性格はモンツァSP1/SP2が「オープンエア走行を楽しむ優雅なクルマ」だとすると、今回の新型ICONAは「サーキット志向の準レーシングカー」だとも(330 P4の要素が入るのであれば納得)。
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搭載されるエンジンは812コンペティツォーネと同じ6.5リッターV12、出力は830に達すると言われ、価格についても約3億円近くになるだろうという声もあるようですが、限定台数については未だはっきりせず、一説によるとモンツァSP1/SP2よりも多い700台(モンツァを購入できなかった人への配慮?)、逆にモンツァよりも少なくなる、との見方も(ブランド戦略的にはこちらのほうが正しいか)。
ちなみにこのICONAシリーズは今後どんどん拡充されるといい、この次の新型ICONAは2022年6月になんらかのアナウンスが行われるというウワサもあって、これによると、新型ICONAの発表にあわせてフェラーリにおける「将来の製品を予告する戦略的計画」が公表される可能性がある模様。
参考までに、フェラーリのこういった限定モデルの利益は非常に大きく、モンツァSP1/SP2についても昨年の業績に多大なるインパクトを与えた、とも発表されていますね。
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参照:Automotive News Europe, FerrariChat