| フェラーリが参戦する2023年以降のル・マン24時間レースはかつてないほどのタフな競争となりそうだ |
フェラーリはLMDhを活用せず、自社にてル・マン・レーサーを開発することに
さて、フェラーリがル・マン24時間レースに(2023年から)参戦する予定のレーシングカー、「フェラーリLMH」のティーザー画像を公開。
現在リリースされているのは1枚の画像のみであり、そのスペックなどは一切不明ではありますが、デイトナSP3のような細長いヘッドライト(実際にはデイタイムランニングランプ?)、フェラーリのエンブレムにプランシングホースというディティールを持ち、市販車との強い関係性が感じられます。
このフェラーリLMHにおいては、今後数週間のうちに開発テストが開始されるそうですが、6−7月にはフィオラノ・サーキット(フェラーリが所有するテストコース)にてテストを行う、ともアナウンスされていますね。
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フェラーリのレース参戦100周年記念、プロトタイプでの最後のレースから50年
なお、2023年はフェラーリにとって非常に重要な年であり、最後に(プロトタイプクラスで)耐久レースを走った1973年から50周年(最後に参戦したル・マン24時間レースは1695年)、そしてレースに参戦し始めて100周年。
この「100周年」というのは、フェラーリ創業者であるエンツォ・フェラーリがアルファロメオ在籍時代から個人名義にて活動を開始した年が「起点」だと思われます(フェラーリ自体は今年で創業75周年)。
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フェラーリはこの「50周年と100周年」という記念すべき年に復帰するレースを検討し、その結果として耐久レースのトップカテゴリであるル・マン24時間レース、そしてその中でも最上位のLMH(ル・マン・ハイパーカー)以外にはないという結論に達したそうですが、2021年からル・マンへの復帰計画を公表しており、すでにシミュレーションや車両のデザインについては2021年から進行している、ともアナウンスされています。
フェラーリは過去に36回もの(ル・マン24時間レースにおける)優勝を記録していますが、総合優勝は9回にとどまり、しかし今回は10回目の総合優勝を狙うことに。
LMH専用マシンとしてはプジョー、トヨタ、バイコレス、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス、そしてLMDh規定のマシンとしてはポルシェ、アウディ、BMW、ランボルギーニ、アキュラ、キャデラックらと競うことになり、かつてないほどの強豪がひしめく中でどう戦うのかは興味の尽きないところですね。
ル・マン24時間レース用としてはこんな車両が発表済み
なお、現在はル・マン24時間レース参戦用としてはいくつかのメーカーがそのレーシングカーを発表しており、こちらはバイコレス(2022年スペック)。
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そしてキャデラック・プロジェクトGTPハイパーカー(2023年から参戦)はまるでコンセプトカーのようなルックスで登場。
こうやって見ると、アルピーヌ、トヨタのように「市販車との関連性を持たない」ル・マン24時間レースのためだけの異形のクルマから、2023年以降に登場するレーシングカーでは「市販車との関連性を強めた、スタイリッシュなレーシングカー」へと移行してゆくように思われ、フェラーリLMHについても、市販モデルに通じる美しさに期待したいところですね。
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