| 今後発売されるランボルギーニ各モデルもブリヂストンへと順次切り替えられる可能性が高そうだ |
レヴエルトに関しては3サイズ、さらにランフラット、そしてウインタータイヤの用意も
さて、ここ最近スーパーカー界隈にて勢力を伸ばしてきているブリジストン。
純正装着タイヤについて、ランボルギーニ=ピレリ、フェラーリ=ミシュランといったイメージがあったものの、ちょっと前からそれが崩れてきており、フェラーリだと488系、ローマ、ポルトフィーノ、296GTBにブリジストンが標準装着され、ランボルギーニだとウラカンSTO、ウラカンEVO、ウラカン・テクニカにてブリジストンが選択可能となり、ウラカン・ステラートではブリヂストンタイヤが標準装着されています。
どういった事情でこうなっているのかはわかりませんが、ここ最近ちょっとした異変が発生しているのは間違いなさそうですね。
ランボルギーニ・レヴエルトではブリヂストンが独占パートナーに
そして今回ランボルギーニが発表した新型V12スーパーカー(というかもうハイパーカー)において、ブリヂストンタイヤはオプションではなく「標準装着」。
しかもブリヂストンはレヴエルトのタイヤにおける唯一の選択肢であり独占サプライヤーとなっていて、ブリヂストンが強烈にランボルギーニに対して営業をかけたのか、はたまたピレリが中国資本となったことで「ピレリ離れ」が起きているのかはちょっと不明です。
それはともかくとして、レヴエルトに装着されるタイヤは上述の通りブリヂストン一択となっており、もちろんこれは車体との共同開発で、サマータイヤとしてはブリヂストンの誇る高性能タイヤ「ポテンザ・スポーツ」、冬用オプションとしては「ブリザックLM005」が用意されています。
いずれのタイヤもランボルギーニとブリヂストンとの緊密な提携によって開発されたものですが、ポテンザスポーツだと20インチ、21インチ、22インチの3種類がラインアップされ、これはレヴエルトのタイヤ選択肢が「フロント20/リア21インチ」「フロント21インチ/リア22インチ」という前後異径/2パターンとなっているため。
正確に言うならば、標準タイヤは「フロントに265/35 ZRF20、リアに345/30 ZRF21」、メーカーオプションではランフラットテクノロジー採用の「フロント265/30 ZRF21、リア355/25 ZRF22」、さらに「フロント265/35 ZR20、リア345/30 ZR21のパフォーマンスコンビネーション」という構成となっており、ブリザックLM005はアフターセールスオプション(ディーラーオプション)扱いとなって「フロント265/35 R20とリア345/30 R21」というラインアップです。
なお、ランフラットを選択した場合、パンクしてタイヤ内部の空気圧がゼロになったとしても時速80キロで走行できるといい、道路事情や修理ネットワークに不安がある地域に住む人には「待ってました」な選択かもしれませんね。
スーパースポーツに「ランフラット」というのはやや違和感があるものの、現代のランフラットタイヤは通常のタイヤと変わらないフィーリングを再現しているようにも感じられるので、さほど気にする必要はないのかもしれません(むしろ安心感のほうが勝る)。
ランボルギーニ・レヴエルト専用タイヤはブリヂストン欧州研究開発センターで設計される
このランボルギーニ・レヴエルト専用となるブリヂストン製タイヤは、同社の有するバーチャルタイヤ開発技術を使用して、同社の欧州研究開発センターで設計・テストされたそうですが、ブリヂストンいわく「サステイナブルなアプローチは、試作品を作る前に開発中のタイヤのデジタル版を作成し、バーチャルでテストすることを可能にし、開発中の原材料やCO2排出量の節約につながる」とのこと。
ブリヂストンとランボルギーニとのパートナーシップは、両者がともに「持続可能なソリューションカンパニーとして、顧客価値と社会価値を提供するというビジョン」を持つことから実現したといいますが、現在欧州の多くの自動車メーカーは、自社のみではなく、自社のクルマに使用するパーツのサプライヤーに対してもサステナビリティを求めており、もしかするとランボルギーニは「サステナブル」という理由からブリヂストン製品の採用を拡大しているのかもしれません。
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なお、ブリヂストン側では「ブリヂストンE8コミットメント」なるものを制定し、これは8つの重点分野において、社会、顧客、次世代に提供する価値を明確に定義したグローバルな企業コミットメントであり、今回の(レヴエルトのタイヤ開発)プロジェクトについては8つのうちの「Emotion(モビリティの世界に感動を与え、喜びを広めるというコミット)」に合致しているとされています。
これから自動車はエレクトリック化へと向かうことになり、それはスポーツカーそしてスーパーカーとしても例外ではなく、しかしエレクトリックモーターはガソリンエンジンとは出力特性が異なり、そしてハイブリッド/ピュアエレクトリックカーは車体重量がかさむため、従来のタイヤに比較すると「より剛性が高く、より摩耗しにくい」性質を持たせる必要があるかと思われ、ハイパフォーマンスタイヤもどんどん(電動化に合わせて)進化することになりそうですね。
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ランボルギーニにてマーケティングディレクターを務めるクリスティアン・マストロ氏は今回のレヴエルト用タイヤの発表に際し、「今回もブリヂストンと独占的なタイヤパートナーとして仕事ができることを特に嬉しく思っています。新型レヴエルトでのパートナーシップは、ウラカンSTO、ウラカンEVO、ウラカン・テクニカ、ウラカン・ステラート向けのブリヂストン製カスタムタイヤの開発に続き、我々のスーパーカーにおけるブリヂストンとの強力なコラボレーションをより強固にするものです」とコメントしており、今後もランボルギーニとブリヂストンとのパートナーシップが拡大されることになりそうですね。
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参照:Tyrepress