| 実際に「ハイテク武装車バイパー」の撮影に使用された車両のひとつで証明書つき |
公道走行可能な要件を備えておらず、登録して使用することは叶わない
さて、1994年から1999年まで放映されたアメリカのTV番組「Viper(邦題は”ハイテク武装車バイパー””ハイテク武装車ヴァイパー”)」。
これはダッジ・バイパーが活躍する内容なのですが、この番組が作られたのはクライスラーの意向によるもので(製作はパラマウント)、というのも「ナイトライダー」に登場したK.I.T.T.のベースであるポンティアック・トランザムが当時大人気となったことから、(ダッジブランドを保有する)クライスラーもこの番組を通じて同様の現象を期待したわけですね。
このバイパーは「ディフェンダー」モード
そしてこのハイテク武装車バイパーの主役はもちろんダッジ・バイパーなのですが、平時は通常のバイパー、しかし作戦遂行時にはこの「ディフェンダーモード」へとその外観が変わることに。
もちろん今回売りに出されているバイパー「ディフェンダー・モード」は変形機能を備えておらず(バイパー・モードではなく)ディフェンダー・モードに固定されていますが、TVシリーズ作成のために製作された14台のクルマのうちの1台だといい、ラスベガスにある「ユニーク・ムービー・カーズ(その名からすると、映画などに登場するクルマを制作する会社のようだ)」が製作したものだと紹介されています。
ベースとなるのは1993年製のダッジ・バイパーRT/10、ボディは(ディフェンダー・モード時の)シルバーに仕上げられたファイバーグラス製。※もともとバイパーのボディはファイバーグラス製であり、ボディに”貼り付けられた(モノコックではない)”構造を持つ
搭載されるのはクライスラー製スモールブロックV8エンジン、そしてトランスミッションは727オートマチックだと紹介されており、そのほかスタッガードワイドホイール、バイパーのロゴ入りキャリパーを持つブレーキシステム、コイルオーバー式サスペンション、パワーアシストラック&ピニオンステアリング、ブラック&グレーレザーインテリアといった特徴が紹介されています。
なお、このダッジ・バイパー”ディフェンダー・モード”につき、番組撮影中はスタント用ではなくプリンシパルカーとして使用され、広報車として用いられたことも。
舷窓を模したウインドウを持つダブルバブルルーフ、ベルクロで固定された取り外し可能なサイドウィンドウ、ドア下のサイドポッド、ファング(牙)スタイルのフロントバンパー、長方形で囲まれたリアエキゾーストパイプなど、特徴的なデザイン要素を備えていますが、フロントバンパレットとサイドポッドは固定式となり、劇中でのアクションシーンに登場するようなガジェットは装備されていない、とのこと。
ダッジ・バイパー”ディフェンダー・モード”のインテリアはこんな仕様を持っている
そしてこちらはこのダッジ・バイパー”ディフェンダー・モード”のインテリア。
外観同様に大きく仕様が変更されており・・・。
コンソールに設置された3つの模擬モニターには、このクルマのシステム診断(静止画像)が表示されています。
なお、シートベルト、エアコン、オーディオは「非装着」。
販売に際しては譲渡証明書に加えて1996年のパラマウント社による「ハイテク武装車バイパー」のプロモーション冊子やキャスト写真も付属するとのことで、一つの時代を築いたプロップカーを所有するいい機会なのかもしれません。
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