| 現ランボルギーニのデザイナーがはじめてゼロベースでデザインしたはじめての市販スーパーカー |
これまでのランボルギーニの要素に加え、新しいデザイン言語もプラス
さて、ランボルギーニがアヴェンタドール後継となる新型V12フラッグシップスーパーカー、「Revuelto(レブエルト / レヴエルト)」を発表。
なお、この名称はすでにランボルギーニが商標として届け出ていたもので、事前の予想どおりの名称で登場した「はじめての例」となるのかもしれません(アヴェンタドールにせよ、ウラカンにせよ、事前予想と異なる名称で登場した)。
このレブエルトについて、まず搭載されるパワートレーンは自然吸気6.5リッターV12、そして3つのエレクトリックモーターを組み合わせることでシステム合計にて最高出力1,015馬力を発生します。
トランスミッションは8速DCT、そしてこれはエンジンに対して前代未聞の「横置き」として設置され、この中に(1つの)エレクトリックモーターが内蔵されることになるわけですね。
パフォーマンスとしては0−100km/h加速2.5秒、200km/hまでは7秒未満、そして最高速は350km/hというスペックを誇ります。
参考までに、標準装着されるタイヤはフロント265/35R20、リア345/30R21サイズ、そしてオプションだとフロント265/30R21、リア355/25R22も。
銘柄は長年ランボルギーニが採用してきたピレリではなくブリジストン(ポテンザスポーツ)ですが、ランボルギーニはウラカンSTO以降、ブリジストンとの関係性を急速に強めています。
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レブエルトは「新しいデザイン言語」を採用
今回リリースされたオフィシャルフォトに用いられているボディカラーは「オレンジ」で、もちろんランボルギーニはこのほかにも多彩な選択肢を用意しており、なんと400色ものラインナップがあると紹介されています。
そしてこのランボルギーニ・レブエルトはこれまでのランボルギーニのデザインを踏襲しつつ、新しいデザイン言語を取り入れたことが大きな特徴。
なお、現在のランボルギーニのチーフデザイナーはミッチャ・ヴォルカート氏が務めており、このレブエルトは同氏が着任した後に「ゼロベースでデザインしたはじめての(市販)ランボルギーニ」。
同氏はウラカンだとEVO以降、アヴェンタドールではSVJ以降、ウルスだとウルス・ペルフォルマンテ、ウルスSをデザインしていますが、それらのベースは前デザイナーのフィリッポ・ペリーニ氏がデザインしたものなので、ミッチャ・ヴォルカート氏が手を入れることができた部分はさほど多くなかったのだと思われます。
参考までに、同氏が着任後すぐに手掛けたのは「テルツォ・ミッレニオ」であり、これは純然たるコンセプトカー。
しかしこれに採用されていた「横方向のY字」がその後の「ランボV12 ヴィジョン・グランツーリスモ」、そしてシアンFKP37 / シアン・ロードスターにも採用され、そして今回のレブエルトにも用いられることに。
ちなみにですが、ミッチャ・ヴォルカート氏はアヴェンタドールSVJをデザインする際、そのモチーフを「F-22ラプター」に求めたと語っていて、そして今回のレブエルトのモチーフはF-35ライトニングIIなのだそう。
ランボルギーニはレヴェントン以降、戦闘機そして空軍との関連性を強めており、ウラカンでは「アヴィオ」なるイタリア空軍とのコラボモデルも存在するほどですが、ステルス戦闘機はレーダー波を発信源に返さないように三角形を(機体表面に)採用して探知されくくしていますが、このレブエルトもまた「三角」を多用しており、これもまたステルス戦闘機からヒントを得たデザインなのだと思われます。※「Y」「三角」につき、ランボルギーニはこれらを”航空宇宙的要素”と呼んでいる
ただ、こういったレブエルトのデザインは単に「見かけのアグレッシブさ」を押し出すためのものではなく、実際に高い機能性を持っており、フロントフェンダー後ろ側のサイドフィンはドアの凹みに沿ってエアを流し、リアフェンダーに設置されたインテークに空気を送り込むためのもの。
フロントスプリッターは前輪から空気を逃がし、そしてルーフの凹みはリアウイングにエアを送り込むと同時に、乗員のヘッドルームを(両脇が相対的に高くなるので)少しだけ稼ぐことが可能となっています。
車体後方だとランボルギーニ史上最もワイルドなリアディフューザーによってダウンフォースを発生させ、さらにリアウイングは可動式となっており状況に応じて自動にて角度が調整されるほか、3つのモードの間にて手動でコントロールすることもできる、とのこと。
なお、リアセクションはこのレブエルトの見どころの一つで、Cピラーがフェラーリ599やマクラーレン・アルトゥーラのような「フロート(ヒドゥンピラー)」へ。※ランボルギーニとしては”初”だと思う
エンジンは今回はじめて(ブガッティのように)むき出しとなり・・・。
ルーフの「ダブルバブル」からつながるラインをもって戦闘機のアフターバーナーを連想させるテールパイプとそのサラウンドへ。
ランボルギーニは「レブエルトのエアロダイナミクスはアヴェンタドールLP780-4ウルティメと比較して61%効率的であり、高負荷の状況下で+66パーセントのダウンフォースを発生する」としています。
ランボルギーニ・レブエルトのインテリアは「環境に配慮」
ランボルギーニはレブエルトのドライバーを「パイロット」と呼び、パッセンジャーを「コパイロット」と呼んでいますが、コパイロットにも”パイロットと同じ”体験ができるよう、今回はじめて助手席ディスプレイが導入されることに。
これによって「メーター(12.3インチ)」「インフォテイメントシステム(8.4インチ)」「パッセンジャーディスプレイ(9.1インチ)」という3つの液晶パネルが並びます。
助手席ディスプレイでは速度やギア、そしてタイヤ空気圧など「運転席と同じ」情報を見ることができ、エアコンやカーナビゲーション、エンターテイメント等の操作もできるのだそう。
ステアリングホイールのデザインも一新され、スポーク上のスイッチは静電式ではなく「物理スイッチ」。
7つのドライブモード、さらにはサブモードを組み合わせることで合計13ものモードを設定できることはすでにアナウンスされているとおりです。
室内には(鍛造カーボンではなく)織柄の見えるカーボンファイバーが使用され・・・。
ステアリングホイールのスポーク部もカーボンファイバー、そしてイタリアンカラー。
フラップを持つエンジンスターターはこれまでと同様(ただしデザインが変わっている)、そしてリバーススイッチはウラカン同様のレバー式。
メーターは「パネル(タブレット)」っぽい形状を持っており、ダッシュボード上にはアーティスティックな形状を持つエアコン吹出口のようなパーツが見え、ステアリングコラムに設置されたパドルはけっこう大きめ(カーボンパーツについては、どのあたりまでが標準仕様で、どこからがオプションなのかは現時点では不明)。
特筆すべきは、ランボルギーニがレブエルトにて「環境に優しい」仕様を目指したことで、リサイクルポリエステルから作られたマイクロファイバーを組み合わせている、とのこと。
なお、インテリアカラーは70種類ものオプションがあるといい、これはフェラーリやアストンマーティンに比較して「少なめ」と指摘されていたことへの対処なのだと思われます。
現時点ではレブエルトの価格は発表されておらず、しかし「追って発表」の予定だとアナウンスされており、納車時期については「年末から」。
この後もチョコチョコとレブエルトの情報が公開されるものと思われ、随時それらをお伝えしてゆきたいと思います。
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