マセラティがナゾの新型スーパーカーの発表を予告。「MC20のさらなる進化版」「GT2のスピリットを引き継ぐ」とされ、おそらくはGT2のストリートバージョンか

｜　この新しいMC20のバリエーションはおそらくポルシェ911GT3 RSと真っ向から争うこととなるだろう　｜

販売が加工し続けるマセラティにとっての起爆剤となるか

さて、売上が半減し苦境にあると言われるマセラティですが、その逆境を覆すべく1台のスポーツカーの発表を予告。

これは今月カリフォルニアで開催されるモントレー・カー・ウィーク開催期間中に発表されるもので、マセラティいわく「MC20 のさらなる進化」「マセラティGT2のレーシング スピリットを備えるクルマ」。

つまり来年に発表が予定されているMC20の電動版「フォルゴーレ」とは全く異なる存在ということになりますが、実際にフロントフェンダー上に（ポルシェ911GT3 RSのような）ルーバーが見られ、非常にスパルタンな車であることがわかります。

まだまだこのマセラティの新型車については謎が多い

このマセラティの新型スポーツカーは8月16日、ザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリングでデビューするとアナウンスされているものの、現時点ではスペックや価格、限定モデルなのかどうか、（限定モデルであれば）限定台数もナゾのまま。

もっとも「考えられる」内容としてはマセラティGT2をそのまま公道走行可能な状態へとコンバートしたクルマであるというもので、このマセラティGT2には市販モデルのMC20と同じ3リッターV6”ネットゥーノ”ツインターボエンジンが積まれ、しかしターボチャージャーが大型化されています（ただし競技上の規則によって市販車の出力と同じ範囲に止められている）。

今回発表される新型スポーツカーにおいては、FIA定めるレギュレーションの制約を受けないため、マセラティGT2が持つポテンシャルを余すところなく開放する可能性もあり、よって「驚くべきパフォーマンス」を誇ることとなるのかも。

ちなみにですが、ほぼ1年前に、MCXtrema（エクストレーマ）と呼ばれるサーキット走行専用スペックを持つMC20を発表しており、これは730馬力、6速シーケンシャルレーシング トランスミッション、250kgの軽量化などサーキット重視のアップグレードが施されています。

このMCエクストレーマの生産は62台のみに限定され、専用のボディワーク等、固有のデザインや機能が与えられていますが、マセラティは今回発表する最新作においても、このMCエクストレーマにて用いられた手法そしてディティールが採用することになるものと思われ、しかし「紛れもない美学を持つ唯一無二のクルマ、ロードモデルの快適さと特徴を犠牲にすることなく、レーシングカー特有のディテールを備えたクルマ」とも呼んでいるため、快適性に関わる部分については犠牲にされることはないのかもしれません。

そのほか、マセラティは「このクルマは、最も過激なスーパースポーツカーに魅了された顧客が求めるものである」「トラック（サーキット）を離れても、本物のレーサーのような気分になれる」と述べ、この新型車の発表がMCエクストレーマ（最初の一台はイベント期間中にラグナ・セカ・サーキットで納車される）と、マセラティのパーソナライゼーション・プログラム、フオーリ・セリエにてカスタムされた20台限定となるMC20 Iconaと並行して行われることもアナウンスずみ。

つまりマセラティはサーキット重視（MCエクストレーマ）とラグジュアリー重視（MC20イコーナ）という両極端のバリエーションを会場に持ち込むこととなるため、新しく発表されるスーパースポーツは「公道走行可能なMC20 GT2」として、この2つの中間に位置することになりそうです。

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参照：Maserati