| アヴェンタドール、マクラーレン720Sよりも高出力 |
車の「パワー」は麻薬のようなもので、多くのチューナー、それ以前に自動車メーカーもがその「数字」に固執するのが自動車の歴史ですが、それは個人でもやはり同じ。
2011年モデルのホンダ・シビック・タイプRを所有するアダム・フラワーズさんもパワーに魅入られてしまった一人で、アフターマーケットチューナー「TDiノース」と組んで徹底的にシビック・タイプRをチューンすることに。
パワーにはすぐに「慣れて」しまう
動画によると彼はシビック・タイプRを購入して二週間後にはカスタムを開始。
当初は「240馬力で十分」と考えていたものの、すぐにパワーに満足できなくなってチューニングがエスカレート。
最終段階(現在)ではなんと765馬力にまで出力が達しているそうですが、これはランボルギーニ・アヴェンタドールSVやフェラーリ488ピスタ、マクラーレン720Sよりも大きな数字です。
もちろんこれを達成するにはエンジンそのものに手を入れねばならず、オメガ製鍛造ピストン、Seanz製コネクティングロッド、スーパーテック製デュアルバルブスプリングなど列挙すればキリがないほど。
もちろんインテークマニフォールドやエキゾーストシステムにも手が入り、内装は大きく軽量化されてロールケージも追加。
ボディキットも変更を受け、もちろん足回りやブレーキもパワーに見合ったものへと交換されているはずで、しかし同氏の目標はさらに上にあり、なんと「800馬力」。
以前に「10代の頃に購入したマツダRX-7」をコツコツとチューニングし続け、ついに1200馬力を超えたツワモノがいましたが、フラワーズさんの挑戦はまだまだ続くのかもしれません。
なお、ぼくも「(車の)パワーとお金だけはいくらあっても困らない」と考えていて、国産スポーツカーに乗っていたころはとにかく「パワー重視」。
エアクリーナーを換え、マフラーを換え、さらにはECUも打ち換えたりしてパワーを追求したことを思い出しますが、そうなるとインジェクターの容量が足りなくなったり、パワー(スピード)にブレーキがついてゆかなくなったり、パワーを受け止めるために足回りを強化したり、足回りを強化するとボディが捩れるのでボディを補強したり、そうなると補強していないところに一気にしわ寄せが来たりということになって、最終的には「とんでもなくバランスの悪い車」に。
加えて、ちょっとづつチューンしているとあまり実感がわかないものの、ふと「トータルでかかったチューニング費用」を計算してみるとトンデモナイ額になっている気づく自分がいるわけですが、そのときぼくが思ったのは「チューニングにお金をいくらかけても車はそんなに速くならない」ということ。
そして「同じお金があれば、最初から速く走れるように作られているクルマを買ったほうがよっぽどいい」と思うようになり、そこからは国産スポーツを勝手チューンすることをやめ、欧州スポーツカー一辺倒に。
仮に国産スポーツカー(300万円くらい)を購入してチューンに300万円かけたとしても、売却時にチューニング費用がプラスされるわけではなく、売却人額は目も当てられないものに。
ですが600万円でポルシェを購入すれば、売却時にもそれなりの額で売れますし、なんといっても「ポルシェ」であり、その運動性能はピカイチ。
パワーは劣れどもバランスは一級品で、チューニングカーでは到底達成できない領域にまで到達しているわけですね(じっさい、はじめてポルシェを購入した時、今までの苦労はなんだったんだ、と思った)。※あのとき手間とお金をかけたからこそ今の自分があるとも考えられ、それらは無駄ではなかったとは自分を納得させている
それでは動画を見てみよう
こちらがそのチューニング内容を詳細に開設した動画、「765 bhp Honda Civic Type R - Fastest in Europe」。