| BT50は現行モデル限りで終了になるかと考えていたが |
マツダが新型車「BT50」を6月26日に発表するとして、一枚のティーザー画像を公開。
え?BT50って?と思う人も多いかと思いますが、これはマツダが東南アジアとオーストラリア向けに販売しているトラック(現在は二代目が販売中)で、ベースとなるのはフォード・レンジャー。
マツダはかつてフォードと資本提携を行っていたことがあり、その関係から初代、二代目BT50ともフォードの車体を使用していたのだと思われ、しかし2015年にはフォードとも提携解消済みとなっており、このままBT50も消滅するかと考えていたわけですね。
まさかマツダがピックアップトラックを作っていたとは
ただ、マツダはBT50を生きながらえさせることに決めたようで、ウワサによればフォードではなくいすゞD-MAXのバッジエンジニアリング車になる模様。※公開されたティーザー画像では細部がわからない(そのためのティーザーではありますが)。
ちなみに現行(二代目)BT50はこんなクルマで、見ての通り二代目アテンザ(2008~2012年)っぽい顔つきを持っています。※前期型はもっとアテンザっぽかった
現行BT50が登場したのは2011年なので、当時のマツダの顔をそのまま反映したということになるものの、この頃マツダは不採算車種を切り捨てて得意分野に専念し、「プレミアムカーメーカー」へと移行し始めた時期。
現行型BT50については、開発コストをペイするために無理に切り捨てることはなく、しかし(フォードの一件もあり)後継モデルはないだろうとも考えていて、よって今回の「新型BT50を出す」ということについては驚きを隠せません。
なお、いすゞD-MAXはこんなクルマで、コンセプトは「ピックアップトラックを超えたピックアップ」。
たしかにその見た目はスポーツカーのようにアグレッシブであり、いすゞとしては「プレミアム」ピックアップトラックを目指したようですね。
実際のところ年間400万台(マツダ・ロードスターの4倍)も売れていて、D-MAXはこれまでに「モーストポピュラーピックアップ」「最優秀省燃費ピックアップ」「ベストライフピックアップ」など数々の賞を受賞しています。
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マツダはすでにいすゞからのOEM供給を受けている
なお、いすゞとマツダは浅からぬ関係にあり、マツダの商用車「タイタン(現行車)」はいすゞからの供給。
加えて、いすゞはマツダ向けにピックアップトラックを供給するとの報道がなされたこともあり、こういった事情を鑑みるに、新型BT50はいすゞからの供給だと考えて間違いなさそうです。
そして新型BT50がどんなクルマになるのかということですが、わざわざティーザー画像を公開するからには「いすゞのエンブレムをマツダに付け替えただけ」ということは考えにくく、可能な範囲でマツダっぽいデザインになっているんじゃないかとも考えています。
以前にレンダリングアーティスト、Theophilus Chin氏が新型BT50の予想レンダリングを公開していて、これは「現代のマツダ顔を持つピックアップトラック」。
画像を見るに、完全に「キメラ」という感じですが、マツダが「魂動デザイン」をピックアップトラックに持ち込むのであれば、そしてプレミアムを標榜するのであれば、まちがいなくこういったデザインになりそうでもありますね(ただ、前後のデザイン的バランスは著しく取りにくい)。
もちろん新型マツダBT50のスペックは不明で、しかしD-MAXと共通だとすると3リッターディーゼルターボと1.9リッターディーゼル、トランスミッションはマニュアル(6速)/オートマティックというドライブトレーンが与えられることになりそう。
D-MAXのボディサイズは全長5,265ミリ、全幅1,870ミリ、全高1,790ミリ、とかなり大きく、これに現在の「マツダ顔」が装着されれば、相当なインパクトがあるのかもしれません。