| 日産 GT-R50 イタルデザインはこうやって造られた |
日産とイタルデザインが共同で発表した、「限界を外したR35 GT-R」、”R50”。
これは日産GT-Rの50周年、イタルデザインの50周年とを記念し、両社によって共同で進められたプロジェクト。
デザインは日産、制作はイタルデザインという配分となっており、この車両は単なるコンセプトカーにとどまらず、「50台以下」の台数にて、価格約1億2000万円程度で限定発売する、とも公表されています(申込みはこちらから)。
なお、今回公開された動画では「GT-R50 イタルデザイン」が設計されて実際に製造され、走行する様子までが収められていますが、今まで見ることができなかった部分も。
たとえば上の画像でリフトしている「可動式リアウイング」については、上下のみではなく「角度」も変更されるようです。
「昇降」そして「角度調整」用として二本のダンパーがあり、イタルデザインと同じグループに属する「ブガッティ」において、シロンやヴェイロンに採用されるものと同じユニットかもしれませんね(見た目はちょっと違う)。
もちろん、そのデザインプロセスやクレイモデル制作の様子も普段は公開されないもので、非常に貴重な映像だと言えそうです。
日産 GT-R50 イタルデザインはこうやって造られる
GT-R50の実現に向けて、まずはデザインスケッチから。
GT-R50は「時期GT-R」ではなく、あくまでもR35GT-Rがベースにあり、しかしあらゆる制約から解き放たれた姿をイメージした、と公開されています。
その後は3Dへ。
ボディカラーは「リキッドキネティックグレイ」、アクセントカラーは「エナジェティックシグマゴールド」、と公表されています。
横幅いっぱいに広がるグリルはGT-R50のハイライトと言えそう。
こちらは日産グローバルデザイン担当、専務執行役員のアルフォンソ・アルバイサ氏。
そしてクレイモデルの制作。
このクレイ=粘土の材質はデザインハウスやカロッツェリアによって異なるそうで、ケン・オクヤマ氏は自身の著書にて「ピニンファリーナの使用する粘土は硬く、修正が効かないので、いつも”一発勝負だった”」と語っています。
動画だと、イタルデザインの使用する粘土は柔らかそうですね。
片側は仕上げられた状態。
よく粘土がこういった美しい仕上げに変化するものだと驚かされます。
GT-R50の製作は「ゼロベース」ではなく、ベースとなるクルマ、つまり「ドナーカー」が必要。
そしてそのドナーカーは「GT-R NISMO」。
GT-R50のルーフはGT-R NISOMOより54ミリ低く、それはもちろん「切った貼った」で実現されています。
日産自動車の青木護プロダクトチーフデザイナーも登場。
厳しい目つきでGT-R50の製作をチェック。
製造にあたってはまるで芸術作品をつくりあげるかのように繊細な作業。
マフラーの内側すら磨いています。
そのほかガラスやホイールもワンオフでの製作となり、各工程を見ると大変な手間がかかっていることもわかりますが、これだけの手間をかけて50台しか生産しないのであれば、「1台1億2000万円」も納得というか「むしろ安い」と思えるほど。
そして完成。
ボディサイズは全長4784ミリ(4690)、全幅1992ミリ(1895)、全高1316ミリ(1370)。※カッコ内はベースとなる、NISSAN GT-R NISMOの数字
それでは動画を見てみよう
こちらがGT-R50イタルデザインが設計され、製造される様子を収めた動画、「Nissan GT-R 50 by Italdesign」。
内外装を詳しく紹介しており、まさに必見の一本です。