| アメリカでは「売れないものの価格が下がってゆく」のは普通のこと |
さて、先日トヨタGRスープラの値引き拡大中というニュースをお伝えしましたが、今回は「さらに」値引きが大きくなっているという報道。
前回は10,000ドルつまり11万円くらいの値引きがなされていたものの、直近だとその倍の20,000ドル(邦貨換算で22万円くらい)の値引きが出ているようですね。
これについては、GRスープラがいまひとつ売れていないという状況のほか、やはりコロナウイルスの影響が大きいと思われますが、この(販売が苦しいという)状況がしばらく続くのならば、さらに値引きが拡大するのかもしれません。
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アメリカの販売手法は日本と大きく異る
なお、アメリカにおける製品の販売と日本のそれとは大きく異なり、その最たる例は「価格柔軟性がある」ということ。
アメリカはいわゆる「マーケティングの4P」=プロダクト(製品)、プライス(価格)、プロモーション(宣伝)、プレイス(場所)を非常に重視しているという印象がありますが、その中でも「プライス」には重きを置いています。
たとえば、高く売れるものはより高く売る傾向があり、よって日本では考えられないような「正規ディーラーなのに、プレミア価格で限定車を売る」という現象が普通に見られるわけですね。
なお、アメリカのレクササスディーラーがすでに販売終了したはずのLFAを十数台保管しており、毎年数台づつ(おそらくプレミア価格で)販売しているのは有名な話。
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さらにGRスープラ発売時にも初回限定モデルを正規ディーラーがプレミア価格で販売したり、やはり完売済みのランサーエボリューションを三菱の正規ディーラーがプレミアを乗せ販売したことも。
そのほかの例だと、マクドナルドでの販売価格も全米各地では異なりますが、日本では一部の例外を除いて「基本的に全国どこでも一緒」。
日本は一物一価的なところがあり、「高く売れるところで、高く売れるものを、高い価格で販売する」と大騒ぎになったりしますが、アメリカではそういった例は極めて普通。
逆に、モノが売れないときにはすぐに値下げに踏み切るのもアメリカの特徴で、iphoneも売れなければすぐに価格が下がったりするわけですね。
もちろんクルマも一緒であり、かねてより報道されるように「売れなければメーカーがすぐにインセンティブを出して販売を促進させる」のも普通ですし、今回のスープラのように販売価格を下げてゆくのも「当たり前」。
つまり、アメリカではモノも「株式と同様」に価格が上がったり下がったりするわけで、ここは日本人にとってちょっと馴染みづらいところなのかもしれません。
VIA: CarsDirect