| 一方、中国では供給過剰感も出ているようだ |
さて、ベストカーWEBにて、日本国内でレクサスLMが2580万円で販売中、という記事(同車両はヤフオク!にも出品中)。
レクサスLMというと、アルファードをベースにした超絶豪華ミニバンで、現在のところは「中国・香港・台湾、東南アジア、インド専売」となっています。
このレクサスLMは中国の富裕層をターゲットに、そして「愛人需要」を見込んだとも言われるクルマで、7人乗り(隽雅版/116.6万元=邦貨換算で1840万円くらい)と4人乗り(御世版/146.6万元=邦貨換算で2300万円くらい)とが存在します。
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並行輸入のレクサスLMは神奈川県で販売されていた
記事によると、この並行輸入モノのレクサスLMが販売されているのは神奈川県にあるClarisというショップ。
台湾仕様とのことで、ボディサイズは全長5,040ミリ、全幅1,850ミリ、全高1,945ミリ、そして4座版のようですね。
超巨大なスピンドルグリルが装着されている割には上品な印象を持ち、内装についてはアルファードに比較して「2倍ほど」素材や精密度が高い、との評価です。
インフォテイメントディスプレイは中国語表示ではあるものの、ケーブル経由でiphoneを接続することでアップルカープレイを使用できるため、このあたりはある程度問題が解決できるのかもしれません(アンドロイドオートにも対応)。
ちなみに後部座席は「ファーストクラス以上」と評されており、とんでもなくリッチな気分が味わえるようですね。
ただ、いくつか注意点もあって、日本で登録するには予備検を受ける必要があること(さほど問題はないようだ)、そして日本国内のレクサスでは点検やメンテナンスを受けることができない、ということ。
このほかクラリスでは7人乗りの取り寄せも可能だとしており、今後複数台の入荷予定があるほか、グリルやヘッドライトなどパーツ単体での取り寄せも可能だと(ヤフオク!のQ&Aに)記載しているため、今後はアルファードにポン付けで装着可能な「レクサスLMのパーツ」が出品される可能性もありそうです。
中国ではけっこう在庫が出てきた
なお、レクサスLM発表直後は「爆発的人気」だと報じられ、メインマーケットの中国では中古車市場にも「在庫がない」状態に。
いくつかはプレミア価格で販売されたものの、それらも一瞬で売れてしまったようですね。
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ただ、今あらためて検索をかけてみると38台ものレクサスLMが中古車市場に。
新車でどれくらいのレクサスLMが売れたのかわからないので適切な判断は下せませんが、結構多いんじゃないか?という印象も。
そして内容を見ると、その全てが「新古車」となっていて、つまりは転売組がこれらのレクサスLMを販売しているということになりそうです。
そして価格を見てみると、7人乗りは希望小売価格116.6万元に対して116.6万元~160万元、7人乗りは希望小売価格146.6万元に対して146.6万元~225.8万元という価格設定。
つまりはいずれも「希望小売価格を割っていないプレミア価格」ということになるものの、その相場は徐々に下がってきている(値下げされている)ように見え、こういった傾向からすると「ひとまずは欲しい人に行き渡り、新車も納車待ちすることなく希望小売価格で購入できるようになった」と考えて良いのかもしれませんね。
日本での発売はある?
そしてレクサスLM発表時からの世間の関心事といえば「日本での発売はあるのか」。
レクサスLMは日本のトヨタ車体(愛知県刈谷市)で製造されており、これを中国はじめ販売対象国へと輸出しているということに。
そして販売対象国(地域)のうち香港は「右ハンドル」なので、日本国内でレクサスLMの右ハンドル版が製造されているのもまた事実です。
よって、物理的に日本国内でレクサスLMを発売するのは難しくはなく、そしてアルファードの売れ行きを見るならば「レクサスLM」も成功が確約されたクルマだとも考えて良さそう。※2020年6月は、コロナウイルスの影響にもかかわらず、前年比134%もアルファードが売れている
加えてトヨタは手元資金確保のために銀行へと融資を要請したり、下請けへと値切り交渉を行っていると報じられますが、そのような現状を見る限りではトヨタは現金を欲しがっており、「(開発が完了しているので時間もコストもさほどかからず)手っ取り早くお金を稼げる」のがレクサスLMだとも考えられるため、現在のコロナ禍が長引くようなことになれば、トヨタはレクサスLMの国内発売に踏み切るんじゃないかとも考えています。
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