| 軽量性、そして(当時)最先端といわれたトヨタ2000GTの特徴を現代の素材や技術を用いて再解釈 |
1960年代にトヨタが発売し、世界の「日本車に対する考え方」を一新させるきっかけを作ったクルマ、2000GT。
そのデザインや性能がいかに優れていたかは今現在「1億円」前後の価値を誇ることからも容易に想像が可能です。
そして多くのデザイナーが「過去の2000GTを超えようと」数々の作品を発表していますが、今回紹介するNirmit Soni氏もそのうちの一人。
「単なる2000GTのリバイバルにしたくはなかった」
そして同氏が語るのは、この「新型2000GTをデザインするにあたり、単なるリバイバルにしたくなかった」ということ。
もちろん過去の2000GTへと敬意を払いつつ、軽量性や(同時における)モダンさという2000GTの特徴を再解釈した、と述べています。
実際に作品を見てみると、ウインドウはオリジナルの2000GTを彷彿とさせるラップアラウンド型。
そしてこれも当時の2000GTを思わせる「フェンダーミラー」が装着されるものの、鏡面はカメラに置き換えられています。
ランプがバンパーにインテグレートされるという伝統のスタイル。
テールはかなりオリジナリティの強いデザインですが、「丸型テールランプ」を新解釈した形状が与えられています。
ルーフはダブルバブル、しかし「クリア」。
室内にはロールケージが見えますね。
サイドから見るとFT-1っぽい印象も(FT-1も2000GTをイメージしたデザイン要素を取り入れているので、当然だとも言える)。
前後オーバーハングは極端に短く、かなりコンパクトだという印象がありますね。
ドアハンドルは「フラッシュマウント」。
おそらくトヨタは2000GTの後継モデルを作ったり現代に蘇らせることはしないと思われるものの、そのディティールがGRスープラなど現代のクルマにも取り入れられ、その血が脈々と受け継がれているということもわかりますね。
トヨタ2000GTはこんなクルマ
トヨタ2000GTは「国産初のスーパーカー」と言えるクルマで、1967年に発売。
当時「トヨタ・スポーツS800」しか持たなかったトヨタが威信をかけて開発したスポーツカーであり、エンジンは2リッター直6/150馬力、最高速度は時速220キロ、というスペックです。
全長は4175ミリ、全幅1600ミリ、全高は1160ミリ、重量は1120キロ。
今の水準から見ると、かなりコンパクトで軽量なクルマ、ということになりますね。
エンジンは2リッター直6、出力は150馬力、最高速度は217km/h。
トランスミッションは5速マニュアルもしくは3速オートマティック、駆動輪は後輪のみ。
当時は日米でモータースポーツに参戦しており、日本では好成績を収めるも、米国では上位に食い込むことが難しかったとされています。
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参照:Nirmit Soni