| クルマ自体に罪はなく、問題なのは世間の認識だ |
さて、トヨタが発売したEV、「C+pod(シーポッド)」がなにかと話題に。
これは全長2,490ミリ、全幅1,290ミリという軽自動車よりも小さな車で、トヨタいわく「超小型車」。
一回の満充電あたり走行可能距離は150キロ、充電時間は200ボルトで5時間、最高速度は時速60キロに制限されています(高速道路は走れない)。
グレード展開は二種類となり、Xが1,650,000円、Gが1,716,000円という設定です。
価格はさておき、トヨタC+podについてボクが思ったことは
なお、ぼくはEV(BMW i3)に3年乗った経験がありますが、プラス面で一番印象に残っているのは「とにかく維持費が安かった」ということ。
逆にネガティブ面で記憶に残るのは「あおられることが多かったな・・・」ということ。
「煽られる」要素はいくつかあると思われ、ひとつはまず「そのクルマの運転」。
あおり運転をするドライバーの気に障るような運転をした場合に「あおられる」ことになるのだと思います。
ただ、それとは別に煽られる要素として否定できないのが「そのクルマ」。
ぼくはこれまで様々なクルマに乗り継ぎ、そして毎日同じ時間に同じルートを、同じように走るのですが、そこで「煽られるクルマ」と「そうでないクルマ」があることを発見したわけですね。
EVはとにかくよく煽られた
そこで一番良く煽られたのが「BMW i3」。
皆さんはBMW i3についてどういった印象をお持ちでしょう?
ここで「BMW i3?あの速いEVだよね?」という人はいないと思うんですよね。
ああ、あのコロコロしたEV?走っても楽しくないし、遅いんでしょ?というのがほとんどすべての人が考えることかもしれません。
ただ、実際にはBMW i3はカーボンモノコックシャシーを持ち、Mスポーツサスペンションも装備されていて、さらに0−100km/h加速はトヨタ86/スバルBRZよりも速く、つまりは「なかなかのクルマ」。
ただしその印象は「非常に遅い」というもので、かつ見た目も速くはなさそう。
とくにタイヤは航続距離を稼ぐために極端に細く作られていて、フロントが155幅、リアは175幅。
このタイヤは後ろから見ると非常に細く見え、後続車にとっては「視覚的に、非常に遅い車」と目に映るのは間違いないと思います。
そして、「遅い車」が目の前にいると煽りたくなる人がいるのもまた事実のようで、ほかのクルマと同じように走っていても煽られたのがBMW i3。
ちなみにその後、アウディTTに乗り換えるとピタっと(これまでBMW i3を煽っていたクルマからも、別のクルマからも)煽られなくなり、「やっぱり、相手(クルマ)によって態度を変える人は多いんだな」と思ったり。
これは対人関係でも同様で、自分よりも下だと思う人に対し、あからさまに横柄な態度を取る人っていますよね。
トヨタC+podは見るからに煽られやすそう
そこでトヨタC+podですが、ぼくの経験からすると、これは典型的な煽られやすそうなクルマ。
まずサイズが軽自動車よりも小さく、タイヤ幅も155とかなり細く、よってこれが「速い」と思う人はまずいないはず(飛ばす人もいないと思うが)。
よって、このクルマが前にいると「煽りたくなる人」が出てくるものと思われ、仮にこのクルマに抜かれたりすると「自分の車よりも遅いと思ってたクルマに抜かれた」ということで逆上する人も出るかもしれません。
その意味では、このクルマに乗る人は、通常のクルマよりも嫌な思いをすることも多いんじゃないかと考えているわけですね。
なお、ぼくがBMW i3からの乗り換えを決意したのは「いい加減、煽られるのが嫌になったから」で、そのため「EVしか乗ることができない時代が来た」としても、見た目が遅そうに見えるクルマだけは絶対に選ぶまい、と考えています。
現時点でトヨタC+podは一般には販売されない
なお、このトヨタC+podは現時点では一般に販売されず、購入できるのは法人もしくは自治体のみ。
つまり個人は購入できないということになり、しかし2022年から一般向けの販売が検討されているようですね。
ちなみにEVはその構造上、事故をすると修理が難しく、これは「バッテリーパックが車体に密閉されているため」。
よってバッテリーパックにまで被害が及ぶと修理費用が相当に高くなり、そのためEVは「保険代が高い」ケースも。
ただしこのC+podの場合は修理がさほど難しくないと見え、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社は「D&R(Damageability:壊れにくさ、Repairability:修理しやすさ)」という点においてメリットを持つクルマに適用する”車両保険割引「ドーン!とおまかせ」”をシーポッドに適用すると発表。
おそらくこのシーポッドはいろいろな観点から「非常にランニングコストが低く優れたクルマ」なのだと思われますが、やはり「煽られやすいだろう」ということがぼくにとっての心配事です。