| いま全世界で「防弾・装甲」に対する需要が高まっている |
ぼくら日本人には縁がないのは幸いである
さて、北米や南米、欧州で意外な需要があるのが「防弾車」。
よっていくつかの業者がリムジン、SUV、スポーツカーなど様々な車種に対して「防弾車化」モディファイを施していますが、今回は老舗の一つであるアーマーマックス(Armormax)がトヨタ・ランドクルーザー250向けの装甲仕様プログラムを発表し「レトロなスタイルのオフローダー」と「銃弾からの保護」との両立を提案しています(実車の画像は公開されていない)。
アーマーマックスではこういった「装甲化」が可能である
アーマーマックスでは、乗用車からバンまで、あらゆる車両に装甲を施すサービスを提供していますが、同社はオーストラリアと南極大陸を除くすべての大陸で事業を展開しており、歴代ランドクルーザーも主な対象車種の一つ。
そしてアーマーマックスはスタイルや走行性能の向上よりも「目立たない保護性能」に特化しており、ランドクルーザーを含む車両に4つの主な防弾レベルを提供しています。
- B4:.44マグナム弾までのハンドガン弾に対応。
- B5:AK-47などのライフル弾に対応。
- B6:NATO規格の大口径ライフル弾に対応。
- B7:装甲貫通弾に対応。
これら装甲化に際しては車体全体や窓をカバーするのはもちろん、さらにはエキゾーストパイプを塞がれないようメッシュを追加するなど、徹底した(かつ実用的な)保護が施されるといい、アーマーマックスCEOであるマーク・バートン氏によると「現行のランドクルーザーは前モデルよりも装甲の取り付けが容易」。
実際のところ、すでに複数台の装甲車を製造しており、スモークスクリーン、電気式外部ドアハンドル、ガンポートなどのオプション装備も提供しているそうですが、こういった装甲サービスには多大な労力がかかり、その品質が命に直結するため安価ではなく、米国仕様のランドクルーザー250に装着するB4パッケージだと最低でも$50,000からのスタート。
ランドクルーザーの基本価格は北米だと$57,900からのスタートなので、装甲仕様車の価格は$100,000以上となり、さらに上位モデルや高レベルの防弾性能を求める場合、費用はさらに増加し、容易に「新車価格の倍」を超えてしまいそうですね。
ただ、ぼくら日本人、そして一般人であればこういった「装甲」の必要性はまず存在せず、そういった環境にあることは幸運なのかもしれません。
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参照:Armormax