Image:TOYOTA Gazoo Racing
| 新型GRカローラにもたらされた改良はすべて「走りのため」である |
まさかトヨタがここまでの「走りに対するこだわり」を見せるとは
さて、トヨタが北米にて「進化したGRカローラ」を発表。
トヨタによると現時点での北米以外の地域への導入は検討中だといい、しかしその進化の内容は「モータースポーツへの参戦を通じた”学び”を活かしたものだと説明されています。
その進化はまさに「走り」に特化したものである
トヨタから発信されたプレスリリースを見てみると、「スーパー耐久シリーズ等への参戦経験を活かし、高速コーナーでの旋回性能や加速性能、冷却性能を向上せた」ほか、GRヤリスにも搭載された新設計の8速AT「GAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)を選択できるようになったことが大きなトピックで、今後どれくらいの顧客がこのGR-DATを選ぶのかには注目が集まるところです。
Image:TOYOTA Gazoo Racing
そのほか、トヨタが掲げる改良点を見てゆくと、まずは「前後ショックアブソーバーにリバウンド側で作動するスプリングを内蔵し、旋回時の車両姿勢と内輪の接地荷重特性を改善することで旋回中の車両安定性を向上させた」。
Image:TOYOTA Gazoo Racing
さらには「リヤアクスルの回転中心であるトレーリングアーム取付点を上げることで加速時のリヤの沈み込みを低減させ」、アクセル操作に対する車両の姿勢変化を最小限に抑えることで、駆動力の応答性を向上させ、安定した姿勢でのコーナーリングを実現したと説明されています。
Image:TOYOTA Gazoo Racing
これらに加え、進化版GRカローラでは(コーナリングの立ち上がり加速時に重要となる)3,000~5,000回転においてエンジントルクを30Nm増加させており、これらを含めると「そうとうにサーキットでのラップタイムが短縮されている」のかもしれませんね。
ちなみにですが、ABSも改良を受けたほか、ステアリングコラムの補強がなされ、シャシーパーツの固定には「締結力の高い特別なボルト」を採用するなど細かい改良が全域にわたってなされており、「見えない部分」の進化がかなり大きいということがわかります(ステアリングフィール、設置製が向上しているのだと思われる)。
進化版GRカローラの外観はこう変わった
進化版GRカローラの外観にも改良の手が入り、フロントは新型GRヤリス同様の「ボクシーな」スタイルへと変化し、しかしこれば「美観の向上」が目的ではなく、ATFクーラーやブレーキの冷却といった「実用的な理由から」。
Image:TOYOTA Gazoo Racing
さらにはバンパーコーナーに「突起」を設けることでエアの剥離を抑制するなどこまかなこだわりも見られ、すべての改良が「走りに直結している」ようですね(まさに豊田章男会長がいう「モータースポーツ参戦を通じてのいいクルマづくり」が実践されている)。
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参照:TOYOTA