| お金のかけどころが既存の自動車と全く異なり、日米欧の自動車メーカーはこういったクルマを作れないだろう |
とにかく中国では自動車が独自の進化を遂げているようだ
さて、そのあまりに未来的なルックスから「車輪がついた宇宙船」と表現されるHiPhi Z。
これは中国のヒューマン・ホライゾン(Human Horizons)なる自動車メーカーが発売しているEVで、日米欧はもちろん中国のいかなるクルマとも共通性を持たず、外装に4,066個ものLEDを持つという特徴を持っています。
ヒューマン・ホライゾンは、すでにHiPhi Xというクロスオーバーを発売していて、その「セダンバージョン」がこのHiPhi Zということになりますが、今年7月に発表され、つい先日、12月20日に完成車がロールオフしたわけですね。
ヒューマン・ホライゾン HiPhi Zはこんなクルマ
このHiPhi Zはシングルモーターもしくはデュアルモーターを搭載するピュアEVで、シングルモーターだと63万元(現在の為替レートでは1200万円くらい)、駆動輪は後輪のみ、出力は300馬力 / 410Nmというスペックを誇ります。
デュアルモーター版だと600馬力 / 820Nmへと単純に倍に出力が向上し、0−100km/h加速は3.8秒、そして一回の満充電当たり走行可能距離は705kmとされるので、かなり高い実用性を持つと考えていいのかも(ただ、中国の計測値はけっこう甘めらしい)。
LEDライトバー、ロングルーフに加えてルーフと一体化したスポイラー、フローティングルーフなど未来的なデザインを持ちますが、路線としてはBMW i8に近いんじゃないかとも思います(ただ、それよりもさらに未来的である)。
ヒューマン・ホライゾン HiPhi Zのインテリアはこうなっている
そしてヒューマン・ホライゾン HiPhi Zのインテリアもいっそう未来的で、複雑かつ繊細なLEDアンビエントライトを備えたダッシュボードや、縦にも横にも(回転させて)配置できる巨大な中央インフォテインメントスクリーンなど先進的な装備が多数見られ、高度な表示が可能なヘッドアップディスプレイ、23スピーカーを装備するメリディアン・オーディオシステムまでもが標準装備となっています。
こちらは4シーターバージョンの後部座席で、見た感じだとかなり座り心地が良さそうですね。
こういったクルマを見ると、中国のEVが独自進化を遂げていることもわかり、設計する方ももはやクルマとして捉えているわけではなく、走るガジェットという感覚で設計しているのかもしれません。
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