Image:BYD
| 多くの欧米の自動車メーカーに先駆けてエレクトリックハイパーカーを発売したところは大きく評価すべきである |
やはりBYDの実力はあなどれない
さて、BYDは「デンザ(Denza)」「バオ(Bao)」「ヤンワン(Yangwang)」といったサブブランドを展開していますが、このうち最上位に位置するヤンワンから発表されたのが「最高出力1,300馬力、最大トルク1,680Nm、エレクトリックモーターの最高回転数21,000rpm、最高速309.19km/h、0-100km/h加速2.36秒」というハイパーEV、”U9”。
その価格は168万元(現在の為替レートだと3552万円くらい)に設定されており、もちろん中国車としてはかなり高額な部類ではあるものの、「1,000馬力オーバーのピュアエレクトリックハイパーカー」として見た場合、おそろしく安価なプライシングだと言えそうです。
ヤンワンU9がついに納車開始
そこで今回BYDがが発表したのが、そのヤンワンU9の納車がついに開始されるということ。
現在BYDはこのU9の製造を行っている最中で、納車が開始されるのは8月下旬、そして8月中には中国全土のヤンワン フラッグシップストアに向けてデリバリーがなされるようですね。
そして生産は「注文順」に行われるそうですが、オーナーはヤンワン公式アプリ、あるいはヤンワンのWechat内に設けられたミニプログラムにて車両の到着予定時刻を確認できる、とも説明されています。
さらにはBYDが以前から提供していた「3電動」(バッテリー、エレクトリックモーター、電動制御)保証も新しくなり、車両の所有権が変わってもクルマの存命中であれば機能を保証すること、そして7月31日までにデポジットを支払った顧客には、追加のTPUペイント保護フィルム(Longfilmシリーズ)が無料ギフトとして提供されることについてもアナウンス済み。
なお、面白いのは予定到着日から車両が実際に到着するまで、仮に遅延が生じた場合に「1日あたり2,000クレジットポイント(200元相当)」をオーナーに補償するということで、これらのポイントは車両の整備に使用できるのだそう。※クルマを引き取ってから7日以内にクレジットされる
このU9は「サスペンションを伸び縮みさせることでジャンプできる」「1輪が欠如しても車体を安定させることができる」という驚異の”Di-SUS”なるシステムを持つことが大きな特徴ですが、発表当初こそキワモノ扱いされていたものの、その数カ月後にはポルシェが同様のシステムを新型パナメーラに実装していて、つまりこのトリックは今後メインストリームとなる(そして市販車に最初に採用したのはおそらくこのU9である)であろうことも予感させます。
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ヤンワンU9はこんな仕様から選べる
そこでもう少しヤンワンU9の仕様を見てみると、全長4,966mm、全幅2,029mm、全高1,295mmというサイズを持ち(かなり大きなクルマである)、ホイールベースは2,900mm、車両重量は2,475kg。
4つのエレクトリックモーターを備えることで上述の並外れたパフォーマンスを実現しますが、80kWhバッテリーを搭載しCLTC航続距離450kmという実用性も確保しています。※デュアル急速充電に対応し、わずか10分で30-80%の充電が可能である
ボディカラーはシルバー、レッド、パープルの3色から選択でき、カーボンファイバー製ルーフとリアディフューザーは標準装備、大きなリアウイングはオプションです。
インテリアだとカーボンファイバー、そしてマイクロファイバー(あるいはアルカンターラ)が多用され、高級感がありながらもスポーティな雰囲気を醸し出しており(中国ではスパルタンな仕様は好まれず、スーパースポーツであっても豪華さが必須でるようだ)、運転席にはメーターを兼ねた大きなスクリーン、ダッシュボードには垂直配置のコントロールスクリーン、その他ではアンビエント照明、インテリジェントな”スターリバー”スクリーン、ディナウディオ製プラチナムサウンドシステム、多機能スポーツシートなどがアナウンスされています。
ちなみにインテリアカラーは「パープル」「ブラック×レッド」「ブラック×オレンジ」の3種類。※内外装ともに選択肢が少ないが、中国のオーナーはあまりカスタマイズに興味がないのかも
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