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高速走行中に炎上してしまったGRカローラ続報。トヨタが「整備(修理)不十分」「タイヤ」を理由に保証修理を拒絶し、このままでは全額オーナーの負担に

高速走行中に炎上してしまったGRカローラ続報。トヨタが「整備(修理)不十分」「タイヤ」を理由に保証修理を拒絶し、このままでは全額オーナーの負担に

| 「そんなバカな」とは思ったが、修復歴があるのであれば話はちょっと違ってくる |

加えてオイル交換時になんらかの問題が存在した可能性も

さて、先月「高速道路走行中、異臭がした後に発火し、GRカローラがほぼ全焼する」という事件が発生しましたが(ドライバーは無事脱出して事なきを得ている)、この件に関しトヨタが保証修理を拒否したとの報道。

そしてトヨタの言い分としては「タイヤ性能と速度超過」「2024年2月に損傷したフロント周り」というものですが、ここでその詳細を見てみましょう。

またしてもGRカローラにエンジントラブル。今回はエンジンルームから発火、車両の前半分を焼いてしまう大惨事に【動画】
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トヨタは今回のGRカローラの事故に対してこういった見解を述べている

まず、この事故をおさらいしておくと、GRカローラのオーナーがノースカロライナ州の高速道路を時速約85マイル(137キロ)で走行していたところ、車内に白煙と異臭が立ち込め、オーナーがクルマを路肩に止めてボンネットを開けた後に間もなく出火し、そのまま燃え上がって車両の前半分を焼き尽くしてしまったというもの。

車両に設置されたドライブレコーダーにはその一部始終が収められていて、もちろんオーナーはトヨタに連絡し対応を求めたものの、トヨタは今回の問題に関して以下のようにコメントしています。

「高速道路を運転中、車両から異音(ロッドがノックするような音)が発せられ始めたことに気付いたその後、オイル温度が高くなり、車両が警告音を発したこという報告を受けています。路肩に停車して車両から降り、ボンネットを開けると、エンジン後部から火が出ているのを確認し、そのため911に通報し、約5分後に消防隊が到着して消火したという経緯を把握しています。

加えて、事故の約30日前に、オイル交換と燃料の問題の修理のために車両をトヨタのディーラーに持ち込んだことも判明しています。 お客様の懸念に応えて、2024年6月24日に、 EAA(エンジニアリング分析アソシエイツ)の消防検査官が車両検査を実施しました。車両の最新の走行距離計の値は23,413 マイルでした。

CARFAX レポートによると、この車両には、2024年2月12日に、事故による損傷が前部、左前部、右前部、右後部に記録されています。

検査の時点で、車両の前部とエンジンルーム内はに火災による損傷がありました。エンジンブロックの内側の上部には、エンジン内部の損傷による小さな穴がありました。ターボ チャージャー、エンジンの底部、アンダーキャリッジ、排気管にオイルの残留物が見つかりました。

オーナーズマニュアルには、制限速度を超えて運転しないよう警告されています。法定制限速度で許可されている場合でも、車両に高速走行可能なタイヤが装着されていない限り、時速85マイルを超えて運転しないでください。時速85マイルを超えて運転すると、タイヤが破損し、制御を失い、怪我をする可能性があります。そのような速度で運転する前に、必ずタイヤ販売店に相談して、車両のタイヤが高速走行可能なタイヤであるかどうかを確認してください。私たちの検査結果とこの事件に関する事実に基づいて、私たちはこの問題に関していかなる援助も提供することはできません。」

トヨタの言い分にはいささか奇妙な点も

このトヨタからの回答を見るに、暗に「2024年2月の事故の際の修理が完璧ではなかった」ということを指摘しているように見え、実際に修理に問題があったのであれば、トヨタの言う通り「トヨタが対応すべき問題」ではなく、修理を行ったショップあるいは工場が責任をとるべきなのかもしれません。

加えて、「ターボ チャージャー、エンジンの底部、アンダーキャリッジ、排気管にオイルの残留物が見つかった」とも記載されていて、これは事故の約30日前にオイル交換のために持ち込んだトヨタディーラーの不手際である可能性も考えられ、となるとこちらはトヨタ本社ではなくディーラーに責任を追求するのが妥当だとも考えられます。

ただ、よくわからないのは「タイヤ」の問題で、高性能車であるGRカローラには時速85マイルをはるかに超える速度記号が付されたタイヤが装着されているはずで、”S”だと時速112マイル (180km/h) 、”T”では時速118マイル (190km/h) での走行が可能であり、よってトヨタが「走行していた速度がタイヤの性能を超える」とコメントしていることは「腑に落ちない」わけですね。

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参考までに、速度記号(スピードインデックス)とは、タイヤのサイズ表記の最後に記載されているアルファベットで、L(120km/)~Y(300km/h)までが存在し、L~Hまでは10km/h刻み、そこから上は30km/h刻みにて「耐えうる速度」が向上します。

もしかすると、この車両には何らかの理由で時速85マイル以上の速度では走行できないタイヤが装着されていたのかもしれませんが、今後の動向には注目が集まるところですね。

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参照:Carscoops

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