| 正直、これは誰もが欲しかった機能かもしれない |
こういった「常識外れ」の進歩に日米欧の自動車メーカーはついて行けないのであろう
さて、中国車は日米欧のクルマとは全く異なる方向性へと進化しており、「自動運転」「マスコット(バーチャルアシスタンス)」「巨大ディスプレイ」さらには「タンクターン」「ダンス」といった自動車本来の機能とはかけ離れた方面へと進んでいます。
そしてその理由は「中国の消費者がそれを好むから」であり、つまりは中国市場そのものも日米欧とはまったく異なる嗜好を持っているわけですね。
このほかデザインにおいても中国市場で「受け入れられる」特定のデザインがわるわけですが、長年”自動車”を作り続けてきた日米欧の自動車メーカーはこういった特殊な中国市場の動きについて行けないと見え、これが「中国市場で売上を落としている」もっとも大きな理由なのかもしれません。
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さらに今回、「カニ走り」が注目を集める
そこで今回公開されたのが上海汽車(SAIC)傘下のIMモータースの試作車の動きを捉えた4本のビデオクリップで(埋め込みができないのでこちらのリンクから)、その動きがまりに衝撃的だとして中国で幅広い関心と議論を巻き起こすことに。
そこで動画を見てみると、このプロトタイプの助手席に乗っていた女性が(両手に荷物を持っているので)ヒップでバン!とドアを閉め・・・。
するとその勢いにてクルマが真横にスライドして駐車枠に収まります。
そしてこちらは別バージョンで、やはりクルマを降りた女性が「気を送る」かのようなポーズをすると・・・。
そのままクルマが横に滑って行き、ピタリと駐車スペースに。
なお、この試作車のタイヤは「真横」を向くでもなく通常の切れ角くらいの角度にて、しかし前後タイヤが「逆」を向いており、4輪のトルクを正確にコントロールしすべらせることで「まっすぐ横に」動かしているわけですね。
さらに横にスライドしたクルマがピタリと止まるあたり、正確にセンサーにて壁との距離を測っているということになり、さらにはまったく姿勢を崩さずに停止しているため、ブレーキの制御についても相当に高い精度でなされているということがわかります。
ちなみにこの動画は複数の角度から撮影されており、「でなければCGIだとしか思えない」そして他のユーザーからは「これは画期的」「縦列駐車が苦でなくなる」といった声が聞かれ、つまりは大絶賛されているもよう。
現在IMモータースはこの技術について詳細を公開してないものの、ベースとなる技術はすでに存在していて、それは既存モデルの”L6”に搭載される「デジタルシャーシ」。※ヒョンデも同様の動きをするデバイスを開発しているが、IMモータースのほうがずっとシンプルである(タイヤに負担はかかるけど)
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これは3軸にわたって車両の動きを制御し、これによってL6の縦列駐車をより簡単にするといい、縦列駐車に必要な駐車スペースの長さが11%も短縮されるのだそう。
さらに最小回転半径はわずか4.99メートルに収まっており(4輪ステアリングを持つクラウンスポーツの最小回転半径は5.4メートルである)、つまりは現時点でも相当に画期的な装備でもるわけですね。
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参照:Car News China, Weibo