| 日本にいると、このクルマがホンダ・シビック・タイプRのライバル足りうるとは到底思えないが |
なんか最近のヒュンダイはスゴいらしい
さて、ヒュンダイ(ヒョンデ)はハイパフォーマンスブランド「N」のバッジを冠する「エラントラN」を発表したところですが、カーメディアとヒュンダイとの会談内容によると、「マニュアル・トランスミッションを選ぶ顧客は30%程度になるだろう、とのこと(エラントラNにはMTのほか、8速デュアルクラッチが用意されている)。
なお、この「N」ブランドはけっこうシリアスなスポーツブランドとして発足しており、「N」自体が「ニュルブルクリンク(とヒュンダイの本社所在地)」を表しています。
最初に発表された「i30N」ではマニュアル・トランスミッションしか選択できなかったほどですが、さすがにスパルタン過ぎたのか、以降に発表されたモデルではATを用意する場合が多いようですね。
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エラントラNのライバルはスバルWRX、ホンダ・シビック・タイプR、VWゴルフGTI
加えてヒュンダイは「エラントラNを購入するオーナーは、スバルWRX、ホンダ・シビック・タイプR、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIをライバルの名として挙げている」といいます。
ちなみにヒュンダイ・エラントラNは286馬力を発生しますが、たしかに「パワー (シビック・タイプRとは開きがありますが) 」「マニュアル」というところは共通点なのかもしれません。※価格については未発表
ただ、ぼくとしては「本気で」 スバルWRX、ホンダ・シビック・タイプR、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIとの間でエラントラNの購入を迷う人は少ないんじゃないかとも考えていて、「MT比率」「ライバルの名」は、ヒュンダイがエラントラのスポーツ性を強調したいがためのブラフなんじゃないかという気も。
ヒュンダイ・エラントラNはこんなクルマ
ヒュンダイ・エラントラNはご覧の通りアグレッシブなルックスを持つスポーツセダンで、搭載されるエンジンは平時276馬力を発生するものの、「NGS(Nグリンシフト)」と呼ばれる機構を有し、これによって最大286馬力までのオーバーブーストが可能となっています。
ヒュンダイによるとパワーバンドが広いために扱いやすく、マニュアル・トランスミッションにはレブマッチ機能、8速デュアルクラッチ・トランスミッションにはNパワーシフトが装備され、Nパワーシフトだと「シフトアップ時にエンジントルクを最大化することで、加速性を高める」ための設計がなされている、とのこと。※0-100キロ加速は5.3秒
加えて、エラントラNではコーナリング時に内輪と外輪のトルクを積極的に配分する電子制御式リミテッドスリップディファレンシャルを搭載し、可変式電子制御サスペンションを持つ他、ドリフトコントロールも可能だとされています。
ボディの補強にもぬかりはなく、フロントサブフレーム強、H型マルチジョイントのリアスティフバー、レーシングカーに採用されている4点式ストラットリング、アルミニウム製のナックルといった装備も。
さらにはフロントサスペンションのデュアルコンパウンドインシュレーターとデュアルコンパウンドトレーリングアームブッシュより、乗り心地とハンドリングの向上だけでなく、NVH(ノイズ、バイブレーション、ハーシュネス)の低減にも成功。
なお、ブレーキは14.2インチ(360mm)の大型ブレーキディスクと高摩擦性ブレーキパッドを備え、急ブレーキを予測して油圧システムにプリプレッシャーをかけるという制御もなされます。
タイヤは245幅のMichelin Pilot Sport 4S、ホイールサイズは19インチ。
ヒュンダイ・エラントラNのフェイクサウンドはなかなかに面白そうだ
ちょっと面白いのは「Nサウンドイコライザー」なる機能で、これはダイナミックな走行音をスピーカーから増幅して発する「フェイクサウンド」ではあるものの、「高性能なツーリングカーのような音」が出るといい、燃料の供給を感じさせる音や、シフトアップ時に排気バルブを全開にしたような音など、通常は聞こえない、しかしメカニズムが作動する際の音を聞かせてくれるようですね。
これらのほか、N専用のグラフィックインターフェースを採用したインフォテイメントシステム、Nブランドのシートやステアリングホイール、シフター、メタル性ペダルがスポーツ性を強調しており、けっこう「演出」にはこだわっている模様。
8速DCTトランスミッション搭載車では、ステアリングホイールに大きな赤い「NGSボタン」が設置され、このボタンは件の10馬力アップのブーストを得たいときに使用できるなど、こちらも気分が盛り上がるデバイスです(ただし20秒間のみ)。
ヒュンダイによると、「我々の高性能ブランドであるNブランドは、お客様にドライビングプレジャーを向上させるためのエキサイティングな選択肢を提供することを常に目指していますしており、エラントラNは、これまでの我々のミッションを最も純粋に表現したものです」とコメント。
なかなかに面白そうなクルマではありますが、現在の日本では試すことができないのがちょっと残念ですね。
ヒュンダイ・エラントラN発表の際の動画はこちら
参照:HyundaiUSA