| もしかするとコンセプトカーよりもイケてるかもしれない |
一部の「コンセプトカー詐欺」な自動車メーカーはこれを見習う必要がありそうだ
さて、韓国キアが新型エレクトリックSUV「EV9」を発表。
これは2021年に「EV9コンセプト」として発表されたクルマの市販バージョンとなりますが、驚くほどコンセプトモデルに近いルックスにて登場しており、あらためてキアのデザインに対するプライオリティの高さを実感させられます。
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キア最大の「ウリ」はそのデザインである
ちなみにこちらは(2021年に発表された)「EV9コンセプト」。
こちらが市販モデルのEV9。
基本的なディメンションやプロポーションが(市販化に際して)ほぼ変わっていないということがわかりますが、多くの自動車メーカーの場合、コンセプトモデルでは格好良く見せるためにグリーンハウスを小さく、そしてフロントウインドウを傾斜させ、ホイールアーチやタイヤを大きく、そして力強さを示すためにフェンダーを盛り上げたり前後オーバーハングを短くするものの、いざ市販されると「え・・・?」ということがほとんどです(とくにホンダとスバル)。
ただしヒョンデ、そして同じグループにあるキアは非常にデザインに対するプライオリティが高く、それはランボルギーニやベントレー、イタルデザイン、BMWで活躍したトップレベルのデザイナーを引き抜いていることでもわかるかと思います。
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キアEV9のフロントエンドは、縦長のヘッドライトと流れるようなデイタイムランニングライトを備えた「デジタルタイガーフェイス」を採用していますが、EVなのでグリルはほぼ全閉、そしてフロントバンパー下部にはスキッドプレートを装着してアクティブな印象も。
全体的にはシャープさと柔らかさが混在しており、ボンネット上にはシャープなプレスライン、しかしフロントグリルはなめらかな曲線にて形成され、前後フェンダーには明確なプレスラインが設けられるものの、ドアはやはり曲面にて構成されており、なかなかに面白いデザインを持つこともわかります。
なお、ドアハンドルはフラッシュマウント、そしてルーフはフローティングデザインを持ち、リアクォーターウインドウはキアが好んで用いる「Jカーブ」。※キアはCピラーとルーフとの関係性に強いこだわりを持っている
テールランプはヘッドライトと連動する「縦長」、そしてホイールは4本スポークという特殊性を持ち、ほかのEVとは一線を画すデザインを持っているように見えますね(現在の主流は横方向に長いLEDライトバーである)。
参考までにですが、海外に行くと稀にキアEV6を見かけることがあって、そしてキアのデザインは他のクルマの中に交じるとかなり際立って見え、テールランプの発光グラフィックはとくに排他性があり、EV6の存在感を強めているようにも感じます。
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キア EV9のインテリアはこうなっている
そしてこちらはキアEV9のインテリア。
インテリアにおける重要なポイントは「3列シート」を持つということで、というのも現在購入できるエレクトリックSUVの多くが2列シートしか持たず、3列シートを持つリビアンR1Sやテスラ・モデルXは比較的高価だから。※キアEV9には6シーターと7シーター仕様を選択できる
なお、2列目シートはこんな感じで回転して乗降を助けるほか・・・。
3列目シートと向かい合わせにすることも可能(ドライバーが完全に輪に入れなくなってしまうが)。
そしてEV9は「フローティング・パノラミック・ダッシュボード」を持っており、ワイドスクリーンディスプレイ(12.3インチのデジタルメーター、12.3インチのインフォテインメントシステム、さらに5インチディスプレイ)を備えます。
そのほかアンビエント照明、ワイドで収納たっぷりなセンターコンソール、オシャレなツートーンシートのほか、コラムマウントシフター、メタリックアクセント等を持っており、内外装通じて高いデザイン性を持つことがわかりますね。
現在のところ価格や仕様について公開されていませんが、航続可能距離は500kmくらい、価格については56,000ドルくらいという情報もあり、かなり競争力があることは間違いなさそう。
現時点では韓国のほかアメリカ、欧州にて発売が計画されており、日本でも(せっかくヒョンデを導入したので)販売すれば意外と売れるんじゃないかと思ったりします(日本にはあまりデザイン性が高いクルマが入っておらず、しかしこういったクルマが増えると、日本の消費者や自動車メーカーがもっとデザインに重きを置くようになるかもしれない)。
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