
| 近年これほどまでに話題になり、そして謎が多いスーパーカーもほかにない |
ただしWモータースは「普通の」現地向け警察車両の生産を行っているようだ
さて、2015年に限定7台にて販売されたライカン・ハイパースポーツ。
これはドバイを拠点とするWモータースがリリースしたスーパーカーですが、当初はピュアエレクトリックカーとして企画され、しかしその後にはガソリンエンジンへとパワーユニットを変更して発表されることに。
詳細が公開されていないのでナントモですが、車体はルーフCTR3を流用している可能性が高く、エンジン(3.7リッター・ツインターボ・フラットシックス/740馬力)はもちろん、インテリアの多くもルーフCTRと共通しているように見えます。

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ドバイの救急隊にライカン・ハイパースポーツが配備される
そして今回報道されたのが、ドバイの救急隊にライカン・ハイパースポーツが配備されたというニュースで、現在ドバイにて開催中の「ドバイ万博2020」にて公開されたもよう。
この車両は救急隊専用のカラーリングが施され、「ハイパースポーツレスポンダー」と命名されていますが、もちろん救急搬送を行うための車両ではなく、非常事態に「素早く現場にかけつける」ことを目的としたものです。

ドバイ救急サービス公社にてチーフ・エグゼクティブ・オフィサーを務めるハリファ・ビン・ダライ氏によると「ドバイは他にないもの、そして世界一のものの代名詞となっています。今回のハイパースポーツ・レスポンダーは、イノベーションにおいて世界をリードする都市の一つであるドバイを象徴するクルマであり、このハイパースポーツ・レスポンダーの導入によって緊急時の対応時間を大幅に短縮し、適切な処理を実現できるようになるのです」とのこと。
ボディカラーはホワイトにレッド、そしてブルーのアクセントが入り、「ドバイ・・世界で最も住みやすい都市」という文字がリアフェンダーに入っていますね。

隣国、アブダビではライカン・ハイパースポーツをパトカーに
なお、ドバイの隣のアブダビではライカン・ハイパースポーツを警察車両(パトカー)に採用したことがあり、今回の「ハイパースポーツ・レスポンダー」はこのパトカーを譲り受けたものでは、という意見もあるようです。
実はライカン・ハイパースポーツは市販されていない?
そしてこのライカン・ハイパースポーツについてですが、「7台の限定販売に対して100件以上の申し込みがあった」と言われるものの、ライカン・ハイパースポーツを購入した、そして納車されたという報告例がまったくなく、じつは販売されなかったんんじゃないかという意見も。
ただ、現地の正規ディーラーやエキゾチックカーディーラーに展示されている(いた?)ことは間違いがなく、そしてアブダビ警察のパトカー、今回のハイパースポーツレスポンダーなど数台が存在するのは紛れもない「事実」(ただ、それ以上の台数が作られたり、一般向けに販売されたかどうかが疑問視されている)。
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なお、このライカン・ハイパースポーツは映画「ワイルド・スピード」に登場したことで一気にその名が世界に広がることになりましたが、映画撮影のためには「9台」のレプリカが製作されており、仮にライカン・ハイパースポーツが計画通り「7台」製造されていたとしても、レプリカのほうがより多く作られた、ということになりそうですね。
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