| ルーフのコレクション価値は非常に高く、とくにCTR3はなかなか売り物が出てこない |
ルーフCTR3は「ライカン・ハイパースポーツ」のベース車両としても知られる
さて、ルーフが送り出した究極のスーパースポーツ、CTR3がルクセンブルクのエキゾチックカーディーラーにて販売中。
このルーフCTR3は、ポルシェ911の車体をベースにし、しかし車体後半を切り落としてそれ以降を新造するという構造を持ち、エンジンはリアから車体ミッドへと移されています(これに伴い、車体は11センチ延長されている)。
シャシーの製造(ルーフの特注による)を行ったのはレーシングカーの製造や、フォードGTの製造を手掛けるカナダのマルチマチック社で、ルーフはこのCTR3を30台のみ発売しています。
このルーフCTR3は珍しい右ハンドル仕様
今回販売されているのは限定50台のうちの8番目に製造された個体であり、非常に珍しい「右ハンドル」。
このCTR3は2010年に製造された後、2013年にルーフ社の工場に戻され、クラブスポーツ仕様にアップグレードされたと紹介されています。
そのため通常のCTR3では最高出力691ps、最大トルク656lb-ft(889Nm)を発生する3.7リッターツインターボフラットシックスが、この個体ではじつに最高出力766ps、最大トルク723lb-ft(980Nm)へと増強済み。
その他にも様々なアップグレードが施されていて、例えば、ジルコニウムコーティングされたエキゾースト、チタン製エキゾーストボックス、エンジンカバーのNACAダクト、金箔でコーティングされたドライサンプオイルタンク、ポルシェ997 GT3 RSR用のフロントコントロールアームとアンチロールバー、オーリンズ3方向調整可能ダンパー、997世代の911 GT2から移植されたクラッチなど。
リアから見ると、いっそうその特異さが際立つように思います。
エクステリアはシンプルなブラックにダークシルバーの5本スポークホイール、そしてタイヤはミシュラン・パイロットスポーツ4Sという組み合わせ。
フロントバンパーサイドにはエアロフリックが見えますね。
リアディフューザー、リアウィング、ウィングミラーにはカーボンファイバーが採用されています。
テールランプは987世代のケイマン用。
車体の後部を見るに、その構造はまんまレーシングカー。
ルーフ(RUF)は「チューナー」と思われがちではあるものの(実際にチューニングビジネスも展開している)、正しくは「正式な認可を受けた自動車メーカー」であり、ポルシェから未組立のボディそしてパーツの供給を受け、ルーフの考える品質にて加工や組立てが行われ、その結果として「300km/hを遥かに超える」最高速を誇るクルマを夜に送り出しています。
たとえば1987年のCTR(カレラ・ターボ・ルーフ)は当時最速であったフェラーリF40の時速323キロを超える340キロを「最低保証」最高速として掲げ、このルーフCTR3にいたっては「最高速380km/h」というスペックです。
ルーフCTR3のインテリアはこうなっている
そしてこちらはルーフCTR3のインテリア。
おそらくはエンジンや足回り同様に「クラブスポーツスペック」にコンバートされているのだと思われ、アルカンターラが多用されていることが目立ちます。
メーターはポルシェ911のレイアウトを継承しつつもRUFスペックへと変更され、メーターバイザーにはシフトインジケーターと思われるランプも。
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参照:Art & Revs