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リマックが「パフォーマンス向上のため」内燃機関と石化燃料を使用すると言及。自ら切り開いたピュアエレクトリックハイパーカーの可能性に限界を感じる?

2024/01/08

リマックが「パフォーマンス向上のため」内燃機関と石化燃料を使用すると言及。自ら切り開いたピュアエレクトリックハイパーカーの可能性に限界を感じる?

Image:Rimac(X)

| リマックが目指す方向が「クリーンエネルギー」なのは「パフォーマンス」なのかは現時点でははっきりしない |

リマック設立の経緯からするとメイト・リマックCEOの視線の先にあるのは「パフォーマンス」だと思われる

さて、先日はハイパーカーとは真逆の「公共モビリティ」に進出するとして各方面を驚かせたリマック。

今回はなんと「エレクトリックモーターに供給する電力を発電するために石化燃料を使用する」という見解を表明し、さらなる驚きを周囲へと与えることに。

リマックがハイパーカーとは真逆のマスモビリティに進出。公共交通手段としての自動運転車両を2024年に発表し「年間数万大規模で」販売するもよう
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リマックはいったい何を目指しているのか?

リマックは世界で最も速い部類のエレクトリックハイパーカーを製造・販売していることでも知られますが、現在では様々な方面から出資を受け、さらにはブガッティを傘下に収める大企業へと成長しています。

よって現在の「ピュアエレクトリックハイパーカーのみ」では会社を支えることが難しいとされ、そこで「収入源を複数確保する」という意味において先日の「公共モビリティへと進出」という話が出ているわけですが、今回の「石化燃料を使用する」というアイデアについても基本的に同じ考え方なのかもしれません。

リマック・ネヴェーラ

リマック創業者、メイト・リマックCEOによれば「昔ながらの化石燃料を発電に使用できる新技術を検討している」とのことで、その目的は以下の通り。

「LPG、水素、ディーゼルなどの過熱液体燃料は、エレクトリックモーターに電力を供給するためのエレクトリックパワーを生成する可能性があります。 これにより、重いバッテリーパックが時代遅れになり、重量とパッケージングの面で大きなメリットがもたらされます。 また、”充電”を”燃料補給”に置き換えることができ、EVに関連する現在の欠点をすべて効果的に払拭できる可能性があるのです」

加えてメイト・リマックCEOは「リマックという会社は電気自動車だけを扱っているわけではない」「その時代における最もエキサイティングなことは何でもやっている」と述べ、現在有望視されているのは「ナノチューブ」。

これを発電用のエンジンに使用することで(現在の平均的なガソリンエンジンの効率が30%であるのに対し)80%もの効率を実現することができるといい、これによって通常の内燃機関に比較してCO2含む温室効果ガスの排出が著しく低く抑えられることになる、と主張しています。

現時点ではこの技術の詳細、そして実際に投入される時期やその方法については明かされてはいないものの、この技術が自動車業界全体、特にBEVの重量とパッケージングの制限に最も敏感なスポーツカーにとって「重大な影響」をもたらす可能性があるとコメントしているため、やはりスポーツカーに用いられることになるのかもしれません。

リマック自身も「EVの限界」を感じている?

今回のコメントはショッキングであり、裏を返せば、当のメイト・リマックCEO自身も「バッテリー式電気自動車はどうやっても重量が軽くならず、運動性能が向上しない」「”充電”という問題からは逃れることができない」と考えているように捉えることができ、つまりは短期〜中期的にはEV(とくにバッテリー)に関するブレイクスルーが起きないと考えているのかもしれません。

実際のところ、リマック・ネヴェーラは「数億円もする」ピュアエレクトリックハイパーカーですが、EV最速としてのニュルブルクリンクのラップタイムを記録したものの、このタイムはガソリンエンジンを積むスポーツカーには遠く及ばず、ガソリン車含む市販車総合ランキングだと「20位くらい」。

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もちろんこのランキングには従来の「20.6km」計測が含まれるので、実際にはもう少し上にゆくことにはなりますが、トップのメルセデスAMG One(6:35.183)に比較するとリマック・ネヴェーラの7:05.298は大きく見劣りするもので、よってネヴェーラの記録発表時には「むしろタイムを公表することでその価値を下げた」という意見が見られたほど。

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そしてメイト・リマックCEOは、そういった意見を退けるための手段として「ピュアEVの可能性を追求する」のではなく、内燃機関を使用するという方法を選んだと解釈することもでき、ここがぼくにとって「かなりの衝撃」でもあるわけですね。※ただしメイト・リマックCEOのことなので、内燃機関といっても常識の範囲に収まらないものになるであろうことは間違いなく、そこには期待したい

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参照:Autocar

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