
| こういったサービスを行ってくれるのは少量生産メーカーならでは |
ケーニグセグが2017年モデルのアゲーラRSを自らカスタムし「ケーニグセグ・アゲーラRSリファインメント」として公開。
なお、ケーニグセグやパガーニといった少量生産車メーカーは基本的に手作業でクルマを生産するため、すでに納車したクルマであっても顧客の要望に応じていったん工場へ戻してカスタムを行うことも多く、パガーニだと多くのゾンダが「760」スペックへと変更されていると言われます。
有名なのはパガーニ・ゾンダ「ファンタズマ」で、これは2005年に生産され納車されたのち2012年にクラッシュしてしまい、その修理の際に「7年間の進歩を反映させて」最新スペックへとアップデートした個体。
”ファンタズマ”は幽霊を意味する言葉だそうですが、事故後の改修の際に新しく与えられた呼称であり、こういった例も少なくはないようです。
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もともとケーニグセグ・アゲーラRSは非常に希少なクルマ
ケーニグセグ・アゲーラRSはもともと25台のみしか生産されなかったハイパーカー。
ケーニグセグは技術志向の自動車メーカーなので、たえずその技術を進化させており、アゲーラRSののちにはパワーウエイトレシオ”1”を誇る「One:1」をリリースしています。
そうなると、すでにアゲーラRSを購入したオーナーが「One:1と同じ仕様にアップデートしたい」と考えるのは当然のことで、そういったオーナーの要望に応えたのが今回のアゲーラRSリファインメントということになりそうですね。

なお、アゲーラRSは時速446km/hにて世界最高速記録を樹立していますが、その後にはブガッティがシロン・スーパースポーツ300+にて時速490キロ、さらにその後にはSSCノースアメリカがトゥアタラにて時速500キロオーバーを記録。
ただしブガッティの記録はギネスにて認定されておらず(TUVによる認定)、SSCノースアメリカの記録は疑惑が持たれているために未だケーニグセグが世界最速ということになります。
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ブガッティ・シロンSS300+は「無冠の帝王」?時速490km/hはギネスに認定されず最速王はアゲーラRSのまま。さらにケーニグセグは「ジェスコのハイスピード版で応戦する」
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そのスペックはアゲーラOne:1と同一へ
そして上述の通りこのアゲーラRSはアゲーラOne:1と同様のスペックへと改められており、外観だとフロントフードが新しくデザインされたものへと置き換えられ、リアスポイラー、そしてリアウイングもアクティブエアロへと改修されることに。
もともとのボディカラーが何色だったのかはわかりませんが、改修後のレゲーラRSリファインメントは鮮やかなレッド、そしてブラック(エクスポーズドカーボン)へ。

フロントにはカーボン製スプリッター、そしてエアロフリックも。

リアウイングの翼端には「RS」の文字。

ケーニグセグのエンブレムは「ブラック」で、これはかなり珍しい例だと思います。

テールパイプ、そしてベゼルもブラック。

リアにはおなじみ「ゴースト」マーク。

ちょっと面白いのは「メーター」で、これはアゲーラOne:1を飛び越え、その後のジェスコに採用されるデジタルメーターが取り付けられています。
こんな感じで、最新世代の装備を取り付けることができるというのは、メジャーメーカーにはない利点かもしれませんね。

こういったサービスによってオーナーは自分のクルマをつねにフレッシュに保つことができ、そのブランドに対する忠誠心もより強くなるものと思われ、もうちょっとケーニグセグの歴史が長くなれば、「非常に重要なビジネス」のひとつになるのだとも考えられます。
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参照: Koenigsegg