| 5万円~25万円の腕時計だとこういった選択がある |
さて、先日は「5万円まで」の腕時計における選択肢を紹介しましたが、今回は「5万円から25万円まで」。
この金額になるとかなり選択肢が豊富になり、「新品」に加えて上位ブランドの「中古」が視野に入ってきます。
腕時計については「中古」は非常に有用な選択肢だとぼくは考えていて、その理由として「新品より割安」なのはもちろんですが、機械式腕時計の場合は「オーバーホール含む整備」がなされているものを購入すれば新品よりも安心な場合も(新品でも並行輸入だと、意外と故障が多い)。
加えて「買い替え」を考慮したときに失う金額も小さく、日常使用する腕時計を購入する形態として「整備済み中古」はけっこういいチョイスだと思うのですね。
5万円から25万円だと、こういった腕時計がオススメ
シチズン・アルティクロン(新品)
ここでこの価格帯における「お勧め腕時計」を見てみてみましょう。
まずは超デカ厚のシチズン・アルティクロン(CITIZEN ALTICHRON)。
「プロマスター」シリーズから2013年に発売されたものですが、現在は新型に切り替わっています。
ただ、ぼくがここで推したいのは旧型の「BN4026系(まだ新品で購入できる)」で、これはチタン製、怒涛の49.5ミリ径という巨大ケースが特徴。
まず普段の生活では使うことがない機能がテンコ盛りで、そこがまたシチズンらしいところでもあり、「エコ・ドライブ」なので電池交換いらず、というのもいいですね。
シチズン・ナビホーク(新品)
そして同じくシチズン。
日本の腕時計メーカーの特色として、とくにカシオとシチズンに顕著ですが、「とにかく機能を詰め込む」というものがあります。
このナビホークは海外専売品ですが日本でも「逆輸入」として購入でき、アラームやワールドやイム、クロノグラフなど「なんでもあり」の機能性を誇るのが特徴。
その割に優雅なミラネーゼブレス」を採用するなど、まず欧州でのウォッチメゾンだとありえないバランスが魅力です。
やはり48ミリと巨大ですが、アルティクロンとは異なりまだスーツにもマッチしそう。
IWCアンティーク(中古)
けっこう価格が安いのがIWCのアンティーク。
楽天等で多数探すことができ、価格も7万円程度から購入できるのでけっこうオススメ。
ただし故障の可能性があること、精度の問題はあり、「IWC」というブランドに価値を見いだせれば、という但書がつくことにはなります。
腕時計を買うというよりはブランドを買うということになりますが、「IWC入門」としてはこういった選択もアリかもしれません。
こういった腕時計を身につけていると、「モノを大事にする人」というイメージを与えることができ、高感度急上昇となりそうですね。
ベル&ロスBR03シリーズ(中古)
Bell&Rossの小径モデル、BR03。
様々なバリエーションがあり、相当数が販売されているので、中古市場は「よりどりみどり(20万円ちょっとから買える)」。
ベル&ロスはその独特なケース形状やインデックスはウリであり、かなり装着時の満足度が高い腕時計だと考えています(ぼくは3本持っている)。
見た目はかなりカジュアルですが、モデルによってはスーツにも意外やマッチするので、仕事でスーツを着る人にもお勧めしたい腕時計です。
ちなみにベル&ロスでもラウンドタイプ(BR123など)がありますが、それらは買うときは安くても(10万円台で入手できる)売るときも安いので要注意(そもそもベル&ロスっぽくはない)。
ゴリラ(GORILLA)/(新品)
オーデマピゲ出身の二人が立ち上げたという新進気鋭の腕時計ブランドで、カーボンやアルミなど自動車とも共通する素材を使用し、立体的に仕上げたデザインが特徴。
ほぼ無名で、いつ潰れるかもわからないブランドではありますが、ぼくは高く評価しています。
ブルガリ(中古)
ブルガリ(BVLGARI)は言わずとしれた宝飾ブランドで、腕時計メーカーではないものの、これまでも数々の意欲作を発表しています。
そしてブルガリの特徴が「中古だと異常に安くなる」というもので、そのブランドイメージとは裏腹に「えっ」と驚くものも(その観点では、新品で購入してはいけない腕時計でもある)。
同じように周囲も「その価格で」購入したとはまず思わないはずで、見栄を張るにもいい時計だ、と考えています。
「ブルガリブルガリ(10万円~)」、「アルミニウム(10万円~)」「エルゴン(12万円~」「レッタンゴロ(12万円~)」もおすすめですが、ぼくとしては軽量なカーボンを使用した「カーボンゴールド(15万円~)」、見るからにリッチそうなアショーマ(25万円~)」、リゾート感の強いスポーツウォッチ「ディアゴノ・スクーバ/プロフェッショナル(20万円~)」、とてもそんな価格には見えないドレスウォッチ「ソロテンポ(5万円~)」を強烈にプッシュ。※さすがに「オクト」はこの価格帯では手に入らない
カルティエ(中古)
カルティエ(CARTIER)も中古になると手が届く価格帯まで落ちてきますが、さすがに現行モデルの「カリブル・ドゥ・カルティエ」や「ドライブ・ドゥ・カルティエ」は手に入らない状況。
この価格帯で手が届くのは「パシャ(15万円~)」、90年代以前のパンテールやクーガー、サントス。
ただし古いカルティエだとサイズがかなり小さく、男性がそれを身につけていると「レディースつけてんの?」と言われるため、ここでの選択肢は「パシャ」一本。
ただしパシャは非常に高い人気を誇ったモデルなのでそのぶん中古市場での選択肢も多く、かつ一般での認知度も高いので魅力的なチョイスでもありますね。
エルメス(中古)
エルメス(HERMES)も中古になるとけっこう安いと言うか、むしろ新品でもけっこう安い部類の腕時計(そのバッグの価格に比較して、という意味で)。
クリッパーは普通すぎる(そして小さい)ため、クリッパー”ダイバー”(7万円~)、クリッパークロノ(9万円~)、そしてオシャレなケープコッド(10万円~)、アルソー(15万円~)あたりがオススメ。
とくにアルソー(画像右)はどう見ても「その価格以上」に見えるため、この中だとイチオシの一本です。
セイコー・アストロン(中古)
その正確性と機能・性能をぼくが高く評価しているセイコー・アストロン(SEIKO ASTRON)。
オシャレさとは無縁ですが、ほかにオシャレな腕時計を持っていて、かつビジネスに使用できる正確無比な腕時計を探している場合には強力にプッシュできる一本です。
経験上ですが、アストロンにステータス性は皆無なので、パーティーなどに付けてゆくのには向かない腕時計でもありますね。
相当なバリエーションがありますが、中古だと12万円くらいから入手可能。
https://intensive911.com/?p=84700
ブライトリング(中古)
ブライトリング(BREITRING)は歴史が長いだけに相当なモデルを過去にリリースしており、その販売本数が多いために中古市場では選び放題。
かつ、IWCやオメガ、ホイヤーのようにモデルチェンジを頻繁に行わないので、古い(安い)ブライトリングを購入しても「それなり」に見える、と考えています。
腕時計ブランドとしては4番目に価値が高いとされ、ブライトリングを身に着けていてネガティブイメージを持たれることはまずなく、けっこういい選択だと考えています(アクティブで誠実なイメージがある)。
オススメできるモデルは「スーパーオーシャン(15万円~)」、「コルト(10万円~)」、「クロノマット(20万円~)」、「ナビタイマー(20万円~)」、「エアロスペース(14万円~)」。
シャネル(中古)
ぼくのお気に入り、シャネル(CHANEL)J12。
一度マイナーチェンジを経ていますが、初期モデルであれば18万円程度から購入が可能。
人目で「シャネル」とわかりますし、セラミックという独特の素材を使用しているために質感も独自のもので、見た目や装着時の満足感が高いのもいいですね。
ホワイトとブラックがありますが、ホワイトは「黄ばむ」ことがあり、かつ安っぽく(もしくはコピー製品っぽく)見えるのでブラックを選んだほうが無難だと考えています。
ただしちょっと「チャラい」ので、ビジネスの場で使用しないほうがいいかもしれません(J12に限らず、ビジネスでは黒い腕時計はあまり向かないかもしれない)。
オメガ(中古)
一時はロレックスと双璧をなしたものの、その後大きく伸ばせなかったオメガ(OMEGA)。
オメガは「コンステレーション」や「シーマスター」などモデルチェンジを行っていますが、そのために「旧世代」のモデルは値下がりしており、かなり求めやすい状態となっています。
かつ、その他のモデルでも意外に安いものがあり、スピードマスターの自動巻き版だと12万円くらいから、シーマスター・アクアテラだと20万円~、シーマスター・プロフェッショナルだと15万円~。
とくにシーマスター・プロフェッショナルは非常に上品で、そのためか生産終了後も高い人気を誇っており、売るときにも困らない一本ですね。
タグホイヤー(中古)
こちらも知名度は高いタグホイヤー(TAG HEUER)。
スポーツウォッチとしての地位は一定のものを築いていて、かつモータースポーツも関わりが深い(最近アストンマーティンとパートナーシップ契約を締結した)のも購入意欲をそそるところ。
モデルで言うとアクアレーサー(15万円~)、フォーミュラ1(8万円~)、クラシック・カレラ・クロノグラフ(24万円~)、カレラ・ヘリテージ・キャリバー16(24万円~)あたりが候補として挙げられますが、このなかでも最もオススメなのはクラシック・カレラ・クロノグラフ(左下)。
これは近日中に入手しようと考えています。
ボーム&メルシエ(中古)
シェルビーともパートナーシップ関係にあることで知られるボーム&メルシエ。
中古だと「かなり」安く、ケープランド(16万円~)、)ハンプトンシティ(6万円~)、そしてクリフトン(9万円~あたりがオススメ。
特にケープランド(左)は相当に割安感が強い、と思います。
ショパール(中古)
ショパール(CHAUPARD)の腕時計はもともとかなり高価で、今回紹介する価格帯でターゲットに入るのは「ミッレミリア」くらい。
しかしミッレミリアと言うと歴史のある自動車レースであり、ぼくらカーガイにとってはそれで十分。
ベルトが「タイヤのトレッドパターン」になっているところもいいですね(メルセデス・ベンツの会長もこの腕時計を愛用している)。
ルイ・ヴィトン・タンブール(中古)
そしてこれもぼくが高く評価するルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)・タンブール。
ルイ・ヴィトンは現在「ゼニス」を傘下に収めますが、そのゼニスの持つ「エル・プリメロ」を使用した腕時計がラインアップされているのもタンブールの特徴。
ただ、「25万円まで」だと手が届かず、ここでオススメできるのは「イン・ブラック」シリーズとダイバーズウォッチである「ダイヴィング」。
両者とも10万円台から手に入りますが、ルイ・ヴィトンの腕時計を選ぶ人は「扱いが雑」な人も多いようで、中古の程度があまり良くないものが見られ、そのため慎重に程度の良い個体を探す必要があります。
ウォッチメゾンの腕時計ではないものの、そのぶんシャネル、ブルガリとともに「女子ウケ」が非常にいい腕時計だと言えるでしょう。
ハミルトン・ベンチュラ(中古)
アメリカの腕時計ブランド、ハミルトン(HAMILTON)が放つ「ベンチュラ」。
世界初の電動腕時計であり、その先進性を表すために特殊な形状のケース、オシロスコープをモチーフとした文字盤デザインを持ちますが、この三角形(トライアングル)ケースは非常に珍しく、これを身に着けていると確実に「只者ではない」と思われること間違いなし。
エルヴィス・プレスリーが愛用していたことでも知られますね。
中古だと5万円くらいから程度の良い個体が入手できますが、様々なバリエーションがあり、選ぶ楽しみがあるのもベンチュラならでは。
ラルフローレン
意外とバカにできないラルフローレン(RALPH LAUREN)。
自身が世界最大級のクラシックカーコレクションを保有しているということもあって、クラシックカーのダッシュボードをモチーフにしたデザインを持つものがありますが、今回紹介する価格帯で、かつ中古で購入可能なのは(新品で買うと値下がりが怖い)”サファリ”。
3針(20万円以下で購入可能)、クロノグラフ(20万円ちょっと)が選択肢に入ります。
正直、腕時計関係者もベタ褒めの腕時計でもありますね。