| テスラ・モデルSの次期型はこうなる? |
CGデザイナー、Emre Husmen氏の考えた次期テスラ・モデルS、「next TESLA Model S」のレンダリング。
同氏によると、「レベル5の自動運転を備え(最近はあまり自動運転の話が出なくなった)、FF-4WD-FRの間でフレキシブルに駆動方式を変更できる”インテリジェント・ドライブ”を持つ」、とのこと。
なお、テスラ・モデルSは登場してはや6年。
登場した当時、そしてフェイスリフトによってグリルレスとなったデザインを見たときこそは「おお」と思ったものの、現在ではかなり「見慣れた感」があるのも事実。
テスラはそのうち「時代遅れ」に?
テスラ・モデルSがEV時代への扉を開いたのは紛れもない事実で、テスラ・モデルS登場後に多くの自動車メーカー(新興メーカーだけではなく、ジャーマンスリーまでも)が「テスラのライバル」を合言葉にエレクトリック・ビークル(電気自動車)の開発を急いだのは記憶に新しいところ。
実際、モデルS登場から6年が経過した今でも具体的なライバルは登場していないものの、おそらくはその第一号が「ポルシェ・タイカン」。
まさかポルシェが(テスラを除いて)エレクトリックサルーン販売の第一号になろうとはという驚きもありますが、先日ポルシェが発表したコメントでは「タイカンの受注は好調で、テスラ・モデルSからの代替が多い」。
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おそらくはこれからBMWそしてメルセデス・ベンツ、アウディもエレクトリックサルーンを発売するでしょうし、その上だとピニンファリーナ、その下だと中国のスタートアップ企業が続々と電気自動車を発売予定。
そうなると現在の「オンリーワン」というポジションが一気に崩れることになり、「目新しさがなく、性能としても価格的にも優位性がなくなった」テスラ・モデルSを購入する理由が消滅するため、テスラは”その他大勢”という立場となるのかもしれません。
テスラはもともと自動車の開発や生産にノウハウがあったわけではなく、しかし「エレクトリックサルーンや、エレクトリックSUVだとテスラしか選択肢がない」という状況下で成長を続けてきた、という背景があります。
たしかにモデル3では生産に問題が出たものの(モデルSやモデルXも予定よりは遅れたスタートではあった)、歴史も資金も技術もある大手自動車メーカーが「6年も追いつけなかった」ことも事実で、それだけテスラの技術は優れて「いた」のは間違いないところ。
ただ、この6年の間にほか自動車メーカーも指を加えて状況を見ていたわけではなく、テスラを超えるための準備を行っていたわけで、この2~3年あたりで完全なる「テスラ包囲網」が出来上がるのはほぼ確実。
そうなるとテスラがこれまで築いてきたアドバンテージが一気に失われることになり、そしてそうなるとおそらく「挽回不可能」になるのかもしれません。
まだまだ状況は不透明ではあるものの、テスラが開いたドアから続々とライバルがなだれ込み、テスラは自身が作り出した空間から閉め出されようとしているのもまた事実だ、と考えています。