| 最高速度は時速483キロ、実現すれば”世界最速”に |
「トゥアタラ(TUatara)」の発表を公表したSSC(シェルビー・スーパー・カーズ)ノースアメリカがついにその実車を公開。
2010年のプロジェクト発足から実に8年をかけての実現ということになりますが、実際にオーダーを受け付けており、発売されるのはどうやら確実。
エンジンは5.9リッターV8ツインターボ、出力は1350馬力(レース用ガソリン仕様で1750馬力)、最高速度は「時速483キロ」。
つまりケーニグセグ・アゲーラの持つ447.4キロというギネス記録を更新するスペックを持つことに。
重量はハイパーカー最軽量クラス
その強烈なエンジンに組み合わせられるのは電子制御マニュアルギアボックス「ロボティック・シフト・システム」。
なお重量はわずか1247キロと非常に軽く、2000キロに達するブガッティ・シロンに比べると非常に軽量。
これはカーボン製シャシーやボディ、さらにカーボン製ホイールによって達成されたとのことですが、ケーニグセグ・アゲーラの1330キロに比べてもかなり軽い、と言えます。
つまりこれはケーニグセグOne:1で実現した「パワーウエイトレシオ”1”」を凌駕し、パワーウエイトレシオ1以下、ということに。
SSCトゥアタラの外観に触れると、全長は4.42メートル(かなり短い)、全幅は2メートル、全高は1.1メートル。
短く、広く、低いというスーパーカーを地でゆくシルエットですね。
本当に発売され、記録達成できる?
SSCノースアメリカは「空気抵抗が少なく、レーシングカーレベルのハンドリングを持ち、現在のいかなるクルマが出しうる最高速をも超える、次世代のハイパーカー」、と表現。
”トゥアタラ”とはオーストラリア固有のムカシトカゲに由来するもので、その背中のトゲと車のリアウイング形状が似ていることから命名されたそうですが、あらゆる生物の中で最も速い進化速度を持つということもこの車の性格を表している、と述べられています。
使用される技術の詳細は不明ではあるものの、上述の「ロボティクス・シフト」やカーボンホイールなど先進装備が与えられているのは間違いなく、実際に相当なパフォーマンスを発揮するのも確実、と考えてよさそう。
というのも、通常こういった小規模ハイパーカーメーカーは「コンセプトカーを発表しても実際には発売できない」のが常ですが、SSCノースアメリカの場合は過去に「アルティメット・エアロ(2007)」を実際に発売し、当時ブガッティ・ヴェイロンの持つ世界最速記録を更新する時速412キロ、という速度が正式に認められているため。
そのアルティメット・エアロについて、エンジンは6.4リッターV8、出力は1183馬力、そして後輪駆動でABSもトラクションコントロールもなしというスパルタン極まりないクルマではありますが、とにかく「実績がある」ということは大きく、そこを評価して(トゥアトラの計画は一度頓挫しているものの)SSCトゥアタラも「本当にやってくれるだろう」と期待しているわけですね。