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フォードが現行マスタングのライフを2026-2028年あたりまで延長。さらにダッジ・チャレンジャー、ポルシェ718など予定を超えて生産され続ける理由とは

2019/04/06

今ハンパにモデルチェンジすると、エレクトリック化していいかどうかがわからない

フォードが現行マスタング(2014年登場)のモデルライフを、もともと予定していた2020年から、2026年〜2028年辺りまで延長する、という報道。
これはAutomobileが報じたものですが、これによるとフォードは2027−2029年くらいにフルモデルチェンジすることになり、その際にはしばらく続いた「初代マスタング風」デザインを捨てて全く新しく生まれ変わるだろう、とのこと。

スポーツカーはエレクトリック化したくともその土壌が整ってない

なお、次世代のマスタングはコードネーム「G650(現行はG550)」、そしてプラットフォームはフォード・エクスプローラーやリンカーン・アビエイターと共通の「CD6」を採用するそうですが、最長で「あと10年待たないと新型マスタングが出ない」ということになりますね。

さらに現行世代に追加される予定であったマスタングのハイブリッド版についても2020年発売を予定していたものの、こちらも2022年辺りまで発売が延期される、と伝えられています(近々発表されるであろうマスタングのフルエレクトリック版、マッハEも実際の発売は数年先になりそう)。

加えて販売テコ入れのためか近日中に「エントリーグレード」のマスタングを追加するとも報じられ、予想外の展開を見せることに。

ただ、こういった状況はマスタングだけではなく、ダッジも「チャレンジャー(2008年登場)」について現行モデルをしばらく延長することを決め、ポルシェも718ケイマン/ボクスターについて2023年まで生産することを発表済み。

この背景には2つの理由があると考えていて、1つ目は「そんなに数が売れないからお金をかけることができない」。
現在はどのメーカーにおいてもSUVばかりが売れており、スポーツカーは「虫の息」なので、ここにお金をかけるよりはSUVに投資したほうがリターンが大きいということになり、ポルシェだとカイエンクーペやマカンのエレクトリックモデル、そしてそのクーペ版などにリソースを集中させるべきであり、次期718ケイマン/ボクスターの開発は「後回し」ということなのかもしれません。

エレクトリック技術は自動車メーカーが予想したほど成熟していない

そしてもう一つの理由は、「思ったよりもエレクトリック技術が発展していない」。
予定ではいずれのメーカーも「2019ー2020年ころにエレクトリック化したニューモデルを発売する」予定だったのかもしれませんが、バッテリー技術がさほど進歩せず、しかもその価格が高いままで、この状況では「エレクトリック化したニューモデルを発売できない」のだと思われます。

仮に、今無理をしてエレクトリック化したモデルを発売したとして、その価格が非常に高いものになり、かつその性能も「予期したほど高くない」。
そうなると、ただでさえ数の出ないスポーツカーが「さらに売れない」ということになり、そこで各メーカーとも「もうちょっと様子を見てみよう」ということなのかもしれませんね。

よって、数年経ってバッテリー技術が進歩し、かつ価格が下がり、「エレクトリック化しても大丈夫」という環境(インフラ含む)が整うまではひたすら”待つ”しかなく、今動くのは適切ではないという判断となっているのだと思います。

とくにポルシェはその傾向が顕著であり、911ハイブリッドについても、発表されたばかりの992世代の「後期」に発売するというタームの長い視点で捉えていて、918スパイダー後継も「エレクトリック技術の発展を待たないと発売できない」とコメントしていますね。

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